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フォトリーディングアジア最前線【前編】

2016年8月
いよいよ「フォトリーディング 集中講座」が深圳市で始まった!
講座開催中から、スゴイ熱気が伝わってきた、中国初の3日間集中講座。
フォトリーディング の言語の壁はあるか?
どんな人たちが参加したのか?
帰国した石ケ森久恵インストラクターに直撃インタビューした。

元気!やる気!本気!誠実でさわやかな若いエネルギー!

今回、当初の帰国予定は 8 月 30 日。しかし、帰国は一日延びて、31 日に。

「はい、台風の影響もありましたが、何より、フォトリーディングに熱心に取り組んでくださった、参加者のみなさまに特別プレゼントの動画講座を、急遽撮影していました。

みなさま、とても熱心で、質問が次々寄せられ、50 個以上に及びました。逐語通訳のため、どうしても時間が 2 倍かかってしまいます。そのため、3 日間の講座になりましたが、それでもお答えしきれなかった質問や、特に関心が高い資格試験への対応について、4時間近い内容を、オンラインで順次配信できるように撮影しました。」

なんと 4 時間も !? 中国初の本格開催という、フォトリーディング講座の様子はどうだったのか?

「今回の講座は、中国の行动派(行動派)という学習コミュニティが主催し、私が講師として広東省深圳市にお伺いしました。深圳は歴史的には紀元前の秦代までさかのぼる古い土地柄ですが、1980 年に経済特区として指定されてから大発展した、都市としては若い都市です。道は広く、海外の著名な建築デザイナーがデザインした、先進的なカッコいいビルがたくさん立ち並んでいます。全体的に華やかで、活気にあふれた町です。

今回の講座は行动派の深圳オフィスのセミナールームで行われました。参加人数は 39 人。中国で本格的にフォトリーディング集中講座が開催されるのは、初の試みです。参加者は中国全土から集まってきた、意欲の高い方々。

20 台後半から 40 代前半が最も多く、中には行动派の活動を通して本を出した著者や、『今年、慶応大学を受験予定です。』 という日本語ペラペラの女性もいらっしゃいました。今回は『3 日間で 10 冊の本を読もう!』 という呼びかけがありました。そのため、日本で行っている 2 日間の講座に加え、シントピックリーディングを行いました。」

3 日間で 10 冊!スゴイやる気ですね。

「そうなんです。行动派のオフィスにも女性が多く、おしゃれで元気なエネルギーにあふれています。行动派はもともと、『行动,学习,分享(行動、学習、分かち合い)』をスローガンとして掲げ、各地で早朝の勉強会や読書会、講師を招いてのイベントを行っています。

深センだけでなく、厦門、重慶、成都、北京、上海など、中国 22 都市以上、また、タイや台湾にも展開しています。

7月に神田さんが北京、広州でフォトリーディングを紹介する1000人規模のイベントを行いましたが、そこから今回に参加した人が1/3。あと2/3は行动派がアナウンスしたとたんに申し込みがあった方たちと聞きました。参加者の実に8割が女性。しかもどなたもおしゃれで、しっかりした考えと優れたセンスを持つ知的な人ぞろいです。」

そういった中国の参加者は、フォトリーディングにどんなことを期待しているのか?またどんなことに関心があるのだろうか?

「参加者の 7 割が直近の試験対策のため、躊躇なくぽちっとしたそうです。幸いなことに、丸暗記するものとか超能力の類と誤解する人はいませんでした。むしろフォトリーディングの原理をロジカルに説明してほしい、理屈を理解したいという欲求が高い。

また、手順をきちんと押さえようという人も多い。とてもまじめで知識欲が旺盛です。 関心が高いのは試験対策と英語学習。辞書のフォトリーディングなどは多くの質問が寄せられました。芸術分野での活用法など、応用的なケーススタディも質問が多かったです。」

行动派の画期的なコミュニティづくりの仕組みとは?

一見したところ、講座会場の様子はずいぶんおしゃれ。受講生はほとんど女性では?

「そうなんです。行动派のオフィスにも女性が多く、おしゃれで元気なエネルギーにあふれています。行动派はもともと、『行动,学习,分享(行動、学習、分かち合い)』をスローガンとして掲げ、各地で早朝の勉強会や読書会、講師を招いてのイベントを行っています。深センだけでなく、厦門、重慶、成都、北京、上海など、中国 22 都市以上、また、タイや台湾にも展開しています。

7月に神田さんが北京、広州でフォトリーディングを紹介する1000人規模のイベントを行いましたが、そこから今回に参加した人が1/3。あと2/3は行动派がアナウンスしたとたんに申し込みがあった方たちと聞きました。参加者の実に8割が女性。しかもどなたもおしゃれで、しっかりした考えと優れたセンスを持つ知的な人ぞろいです。

行动派は彼ら、彼女らが憧れるような、ハイセンスなデザインの装飾や演出が得意で、鮮やかな黄色をベースにしたロゴマークが、どこを向いても目に入るようになっています。

講座会場となった深圳のオフィスは、明るいパステルカラーのアーバンテイストの装飾で、天井のライトも明るく、そこにいるだけでウキウキしてきます。アロマや植物も配置されています。休み時間にはマカロンやクッキー、生ケーキなども用意されていて、驚いたことに行动派のロゴ入りクッキーまであるんです。」

ロゴ入りクッキー!徹底したブランディングだ。学習のための工夫があると聞いたが?

「まず講座が始まる前に、全員が携帯、スマホを預けます。これらを預かるためのウォールポケットがあり、各自の名前が、シールで貼ってあるところに入れることになっています。スマホは休憩時間にはいじっていいですが、講義中は預かっておかないと、ついいじってしまうので、預かることにしたそうです。

また、微博(weibo)というツイッターのようなものがあり、学んだことや経験したことの感想をどんどんつぶやくように推奨しています。休み時間に微博に会場の様子を動画配信したり、微博に良い記事を投稿した人を表彰したり、講座の感想インタビューを動画配信したり、と講座とソーシャルメディアを融合させた、ハイブリットなPRを行っています。

また、講座中日に微博を使って、オンラインフォローアップのラジオ放送を行いました。微博は1分程度の音声投稿ができるようになっています。事前に告知した時間に参加者が微博の特定のチャンネルにアクセスして、次々に私が投稿した音声を、ボタンを押して聞くことができる、というものです。」

微博をはじめとするソーシャルメディアも、積極的に活用したコミュニティづくり。どんなものなのだろう?

「講座終了時に修了証を渡すセレモニーで一人一人講師と写真を撮って、写真が微博にアップされます。参加者は誇らしいとともに、コミュニティでは『憧れのフォトリーディング講座を受けた人』と認知されますので、行動が注目され、フォトリーディングの成果を出していくことが期待されます。

また、講座後、30 日間一日一冊フォトリーディングし、感想やマインドマップを微博に特定のタグ付けをして投稿するように促しています。そこでよい本を選んでいたり、レビューの質が高い人は、読者を獲得することになります。

例えば先に上げた慶應受験予定の女性は、日本語が読めることを活用し、神田さんの本を毎日一冊読んで、レビューをアップしているため、あっという間に人気者になりました。 こういったコミュニティ内のスターは、行动派のメディアに呼ばれることが多くなり、さらに人気を獲得していきます。

そういったスターたちは、自覚的に積極的に微博に記事を書いたり、行动派のイベントでも発言したりと注目を集めて、行动派のロールモデルとなって行きます。 コミュニティに参加することが、お互いのリスペクトを呼び、高め合っていく、すばらしいシステムです。」

日本、中国からアジアに広がるフォトリーダーのコミュニティ

すでに継続的に開催が決まっている中国フォトリーディング。今後の展開はどうなる?

「8 月に続いて 9 ~ 12 月まで、日本からの講師招聘による開催が決まっています。9 月の蘇州, 11 月の北京は山口佐貴子インストラクター、10 月の成都、12 月は私、石ケ森が担当します。その後、中国人のインストラクターを養成するという計画になっています。 10 倍本も新版が発売される予定ですし、フォトリーディングを取り上げる書籍の出版も予定されているそうです。

中国人のインストラクターが活動し始めれば、中国全土でフォトリーダーが生まれることになります。日本では現在、フォトリーディングを学んだ方が40000人を超えていますが、中国ではフォトリーディングの専用ブログを立ち上げて 3 カ月でアクセス数が 890 万件と、桁が違います。本格的にブームに火がつけば、すごいことになるでしょう。」

桁違い、とはこのことだ。中国の盛り上がりから目が離せない。

「中国の講座参加費は、有名大卒、大学院卒の初任給(約 10 万円)の 1.5 倍です。これは価値がある、と判断した時、躊躇せずその金額をなげうつことができ、それだけのものを吸収して帰るべく、終了時間を延長しても質問を絶やさない。このエネルギーは短時間に目覚ましい成長を生むことでしょう。 当然、日本でも多くの方が刺激を受けることと思います。

私の夢は、日中のフォトリーダーが一堂に会して、多言語の書籍を読みかわして、アジアの明日を熱く語り合っている、というものです。ぜひ、日本でも盛り上げていきたいですね。」


壮大な夢を聞いた時、日中の学生や有志たちが集い、日本語、英語、中国語が飛び交ってアジアの明日を語っているイメージが湧いた。まさに、アジア最前線がフォトリーダーたちの活動から始まるのを期待したい。