リードフォーアクションの木村祥子です。
今日、紹介するのは、
“なぜ、人と組織は変われないのか”
ロバーキーガンの書籍です。
この本の紹介を音声で聴きたい方は
himalayaチャンネルへどうぞ♪
洋書のタイトルは、immunity to change。
Immunityとは免疫のことで、免疫を変化させることと、
組織ってどんな関係があるの?なんて感じますよね。
そもそも、免疫とは何か?
ということを考えていきましょう。
体内に病原菌や毒素その他の異物が侵入しても、
それに抵抗して打ちかつ能力のことをいいます。
また、異物と反応する抗体を作って
発病をおさえる抵抗力を持つこと。
転じて、物事がたび重なるにつれて慣れてしまうこと。
だそうです。
確かに、風邪のウィルスなどにたいして、
私は免疫があるから大丈夫!
私は風邪ひかないわ!
なんて表現をしますよね。
つまり、自分にとって都合の悪いものを排除する力。
その免疫機能は、体だけでなく心にも作用するのです。
これが、良い心の状態を守るために
働いてくれればいいのですが…
人の心は裏腹…実は、こんなことをしたいという目標がありながら、
そればちょっと怖いな…なんて思ってしまう
裏の心があってそちらに免疫機能が
働いてしまうことがあるのです。
そんな心のメカニズムを解き明かしていく1冊です。
ロバードキーガンは、
ハーバード大学教育学大学院教授であり、
発達心理学の権威です。
人は大人になっても成長が可能であると考え、
30年にわたる研究・執筆活動を通じて、
人が成人以降も心理面で成長し続けることは可能であり、
現代社会の伝え続けている人です。
免疫と人の成長、組織の変化の関係性、
とっても気になりますよね。
私がこの本から
あなたに伝えたいポイントは3つ。
その3つとは、
環境順応型知性、自己主導型知性、自己変容型知性です。
環境順応型知性とは、最初のレベルで、
周囲からどのように見られ、
どういう役割を期待されているかによって、
自己が形成される。
リーダーの指示に忠実に従う部下や、
指示がないと動けない人などがそれにあたります。
順応するのは、人だけでなく、
考え方や価値観なども当てはまります。
2つ目のレベルは、自己主導型知性です。
自分で課題設定をし、自分なりの考え方や視点をもち、
問題解決をしていきます。
環境順応型と違い、受け入れる情報も自分の課題に対して、
必要かどうかを取捨選択することができます。
さらに上の3つ目のレベルが、自己変容型知性です。
自己変容型知性と自己主導型知性の違いは情報を受け入れる際、
自分の課題に対してのみではなく、
客観的に物事をとらえられることができます。
自分のフィルター、考え方にとらわれず、
日々、学び、新しい情報を受け入れ、
問題解決よりも問題発見をしていく
といってもいいでしょう。
あなたは、どの知性のレベルでしょう?
米国企業の管理職に関する調査結果よると
まわりからどのように見られているかにより判断・行動が決まり、
責任回避ができるので上司からの明確な指示を好む。
環境順応型リーダーは、
このようなマネージャーが米国には8%~14%いるそうです。
自分の信念や計画に基づき着実に実行する。
過去の成功体験もあり
自分の必要な情報は自分のまわりから
入手する自己主導型のリーダーは、
34%~35%いるそうです。
過去の成功体験を持っていながら
現状の基盤も疑問視できる能力を持っている。
問題が生じた場合対処療法をするのではなく
根本治療を考える自己変容型リーダー、
現状の事業を否定することもあり
新しい事業を生み出すことができる。
このタイプは、1%以下なのだそうです。
この数値には驚きました。
確かに、私たちの身近な環境の中でも、
課題解決を行う、すばらしいリーダーはいますが、
枠を超え、社会に変革をもたらすようなリーダーは、
なかなか出会えないかもしれませんね。
この本で紹介しているのが免疫マップです。
まさにこの本のキモといってもいいでしょう。
「改善目標」「阻害行動」「裏の目標」「強力な固定観念」
という4つで構成されているシンプルなフレームワークですが、
スキルだけでは解決できない
今の自分や組織に起きている事実と向き合うことができ
問題解決を効果的に展開していくことができます。
つまり、行動へのアプローチを変化させるのです。
何か新しい課題に向けて
一歩を踏み出そうとしても、なぜか行動できない。
今の自分が持っているフィルターや
考え方の枠を超えることができない。
それは、まさに、自分の心の免疫が作用しているかもしれない
という考え方のもとに作られたもなのでしょう。
心の免疫気になりますね。
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