リーディング・ファシリテーターの野口容子です。
私はキャリアコンサルタントとして活動しています。
キャリアコンサルタントは
2016年より国家資格化しました。
国家資格化の背景には企業の従業員に対する
キャリア支援というものがあります。
当初は助成金があり、
中小企業にもっと浸透するか
と思われましたが、
実際にはなかなか継続的に行われる機会が
少ない状況です。
それをきっかけに
「組織に対して何を支援するのか」
に興味が出てきました。
今回のテーマ本「モンスター組織」も
タイトルを見て手に取りました。
この本を一言で表すとしたら
“人も組織も「生き物」である”ということでしょう。
社内での役割を認識し、
それぞれの立場で精一杯考え取り組んでいるのに
上手くいかない。
それを8つの事例から検証しています。
それぞれの事例に主要人物の対立構造が描かれています。
その人の立場に立てば決して間違ったことを
やっている訳ではありません。
「誰も悪くない」のに上手くいかない。
組織の中では自分が良かれと思って行動したことが
思わぬ裏目に出てしまうこともある。
本の中では「組織のメカニズムを正していく」ことで
解決に導かれるとあります。
組織とは多様な人の集まりであって、
一人一人違う価値観、考えを持っています。
それはその人の経験、人生背景から生ずるもの。
ある組織で効果があることも、
別の組織ではまったく成果がでないこともあります。
8つの事例では「解決すべき課題と対策の方向性」
というトピックで紹介されています。
私たちキャリアコンサルタントが取り組む
「セルフ・キャリアドック制度」は
これを洗い出すために活用していただきたいと思っています。
組織をまとめるためには「共通言語」と、
その方向性を語る「ストーリー」が必要だとあります。
それは個人が自分の経験を自分の言葉で語り、
人生を創っていく社会構成主義の考え方にも通じると感じました。
この本では代表的な組織の停滞と打開策を示しています。
このまま自分の所属する組織に転用するのは
難しいかもしれませんが、多くのヒントが得られるはず。
事例検討として、社員でディスカッションするワークなどを
取り入れてみるといいかもしれませんね。
野口 容子
キャリアコンサルタント
活動地域 滋賀・京都
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