リーディング・ファシリテーターの榎本すみをです。
リードフォーアクション読書会は、
参加者に「変容」を促します。
リーディング・ファシリテーターも、
自己の変容を体験しています。
今回は、NTTを中心に国内の名だたる企業で
イノベーション研修をされてきた
三宅泰世さんにお話を伺いました。
三宅さんは、NTTアドバンステクノロジ株式会社で、
ビジネスモデル・WEBマーケティングの担当課長をされています。
かつては、会社の中で
「戦力外」
「落ちこぼれ」
「パラサイト」
だったと語る三宅さん……。
そんな三宅さんが、
NTTグループ総動員数1000名以上、
満足度98%以上のリードフォーアクション!
を成し遂げてきたヒミツとは?
三宅泰世さんプロフィール
https://www.read4action.com/facilitator/detail/?id=124
三宅さん関連URL
http://www.miyaketaisei.com/
http://whyreadforaction.strikingly.com/
* * * * *
2013年。
マーケティングの力で、企業にイノベーションを起こそうと、
ビジネスモデル・ジェネレーションマスター講座を受講し、
「ビジネスモデルキャンバス」を社内に広めようとしていました。
ビジネスモデルキャンバスとは、
『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』
で紹介されているツールです。
ビジネスモデルを9つのブロックに分解することで、
深いレベルで顧客、販売チャネル、パートナー、収入の流れ、原価構造など
が視覚的に理解できます。
書籍『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』
(翔泳社 発行、アレックス・オスターワルダー 著、イヴ・ピニュール 著、小山龍介 訳)
当時の僕には、社内研修に必要な
「ファシリテーションスキル」
がありませんでした。
社内でイノベーションを起こそうと一人、奮闘しても、
組織に浸透させることができませんでした……。
そこで、「学習する組織」、
「生まれ変わる組織」を出現させるために、
リードフォーアクション読書会を選んだのです。
リーディング・ファシリテーターとなって、
社内で読書会を始めました。
毎週月曜日の朝に、1時間半くらい。
最初は数人の小さな集まりです。
テーマや本は、ビジネスモデルから、
イノベーション、セールスレターなど、
多岐にわたりました。
リードフォーアクションは、最高のメソッドです。
手順どおりに、本気で笑いを取ることができます(笑)。
限られた時間で、みんなが平等に、聞いて、話すことができます。
研究者のように専門性が高い人たちも、
「みんなスゴい!」とお互いに称え合い、
知恵を与え合う、そんな関係が自然に生まれてきます。
本を通じて、自分の「ストーリー」を語る。
それが、リードフォーアクション読書会の真髄ではないでしょうか?
社内の業務として、2014年から本格的に
バラバラに運用されていた複数の
Webサイトを1つのデータセンター、同じCMSに統合し、
Webマーケティングの全社展開と事業部横断での
Webサイトの運用体制を確立しました。
その運用のためには、自社のビジネスモデルを
明確化する必要がありました。
そこで、リードフォーアクション読書会で、
イノベーターのためのワークショップを開発しました。
その様子が、
『図解ビジネスモデル・ジェネレーション ワークショップ』
に掲載されています。
書籍『図解ビジネスモデル・ジェネレーション ワークショップ』
(翔泳社 発行、今津美樹 著)
リードフォーアクションを
社内研修に導入して感じたことは……、
縦割り組織が、変わる!
その理由は、「本が参加者の手元に残る」からです。
本が、参加者の記憶に残り、
それが「思い出」に変わります。
本来なら全く関係のない部署であっても、
社内で同じ本を持っている、仲間が!同志が!
できるのです。
ビジネスモデルを作った後のプロセスも、
非常に大切でした。
そのビジネスモデルをいかに、現実化するか。
どんなに綺麗なビジネスモデルでも、
実現できなければ「絵に描いた餅」。
セールスレター、プレゼンなどの
プロモーション全般を作り込んでいくには、
やはりリードフォーアクション読書会が最適でした。
社外で研修を受けさせると、1日で10数万円。
社外のコンサルタントに
研修プログラムの開発を発注すると、
数千万円チャージされることもありますよね?
ところが、僕のような社員が、
一人でも社内にいるとどうでしょうか?
そうです!
かかるコストは、書籍代しかありません。
しかも、その本が手元に残ることで、
社内の信頼関係が醸成されいく……。
これは、とんでもなくスゴいことだと思います。
リードフォーアクション読書会で
起こした社内イノベーションが評価されました。
僕は、一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会(BMI協会)
の理事に就任することに。
この協会では、『ビジネスモデル・ジェネレーション』
の著者アレックス・オスターワルダー氏、
イヴ・ピニュール氏を顧問に迎え、
『HACKS!』シリーズでも著名な
翻訳者の小山龍介氏が代表理事を務めています。
一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会
また同じ理事の仲間として、
シニア・リーディング・ファシリテーターの山本伸氏、
渡邊康弘氏がいます。
リードフォーアクション読書会のおかげで、
「ビジネスモデルキャンバス」が
NTTグループで本格的に導入されることになりました。
以前にも、自社では読書会をやっていましたが、
BMI協会の理事になったことで、
さらにやりやすくなりました。
わかりやすく言うと、
グループ企業の序列を超えてしまったんです。
その結果、
NTT横須賀研究所、NTT武蔵野研究所、
NTT東日本、NTT研究所系グループ企業で
リードフォーアクションによる
イノベーター養成講座6回シリーズを2回開催。
国立情報学研究所、NTT研究所、NTT東日本、
NTTドコモ、NTTスマートコネクトへの
ビジネスモデル・キャンバス、
バリュープロポジションキャンバスの展開。
累計参加者数1000名超。
満足度98%以上。
NTTグループを中心に、達成してしまいました。
当時、イノベーション真っ只中の様子が
『週刊ダイヤモンド』、『ストーリー思考』
に取材されています。
書籍『ストーリー思考』
(ダイヤモンド社 発行、神田昌典 著)
川崎市経済労働局からのご依頼で、
「新川崎・創造のもり」にて、
産学官オープンイノベーションの
ワークショップをしました。
「ハコは作ったけれど、人の交流・イノベーションが生まれない」
行政にはよくあることなのかもしれません。
川崎市にあるICTや創薬、ヘルスケア企業さんが
入居するインキュベーションセンターで、
企業の研究者や大学から出向している研究者を対象に、
リードフォーアクションの手法で
イノベーター養成講座を開きました。
異なる分野の専門家にコミュニケーションが発生し、
誰かの課題を自分の得意分野で解決する。
そんな成果を予算を抑えて生み出せるのが、
リードフォーアクションの醍醐味です。
また、このワークショップは、
リードフォーアクションの
「異業種共創ワークショップ」へと
発展していきました。
リードフォーアクションによるイノベーターの育成については、
『あなたの会社が最速で変わる7つの戦略』
(フォレスト出版 発行、神田昌典 著・加藤鉱 取材協力)
で詳しく取材されています。
* * * * *
三宅さん、ありがとうございます!
プライベートでは、休日に、趣味の筋トレに励み、
近所の自家焙煎珈琲カフェバッハ、
宮越屋珈琲などで、読書やワークショップの
企画を練っているという三宅さん。
実は、小学生の頃はガンダムが好きで、
スポーツは苦手。どちらかといえば、
根暗なタイプのお子さんだったとのこと。
かの有名な『機動戦士ガンダム』にも
「プロトタイプ」の時代がありました。
物語は、三宅泰世さんの「元型」へと遡ります……。
厳しいご家庭で育ち、
「決して、メンタルはタフではなかった」
と語る三宅さん。
後編では、そんな三宅さんの
リーディング・ファシリテーター以前、
そして今後の展望に迫ります!
「戦力外」の逆襲(後編)はこちら
(2017.3.4 榎本すみを取材)
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