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もしリーディング・ファシリテーターが大学の講義に登壇したら……??? 

作成者: マネージャー管理|2017年7月21日

リーディング・ファシリテーターの
下良果林(しもらかな)です。
リードフォーアクションの
リーディング・ファシリテーター榎本すみをさんが、
2017 年 7 月 7 日(金)に上智大学の講義に
ゲストスピーカーとして登壇されました。
講義の手法にリードフォーアクションの
手法を取り入れたところ……なんと、大成功!!
「講座設計も楽だった」といいます。
いったい、どのような内容になったのでしょうか。
* * * * *
元・警視庁刑事である私が
公立小の特別支援学級で支援員をするまでの経緯を
『kibi~もし刑事が小学校へ行ったら』
というタイトルで、 88 分間のスピーチ+2 分間のダンスで
お伝えしてきました。
(※榎本さんは元ZOOの方々や中西圭三さんと
競演した実績を持つダンサーでもあります。
kibiとは榎本さんの会社名であり『機微』のこと)

上智大学さま全学共通科目
「メディア・対話・レトリック」という
輪講形式の講義です。
受講されている学生さんは、200 人。
予備校講師をしていたときの教え子が
上智大に進学したのと、
刑事時代に担当した案件で知り合った方とのご縁で、
このような機会をいただきました。

今年度すでに登壇されたのは、
佐々木圭一さん、中野信子さん、舩後靖彦さん、
田久保善彦さん、磯山友幸さん、落合洋司さん、
本田直之さんなど。そうそうたる顔ぶれです。
今回の講演内容、講座設計、
特にテーマ設定とアイスブレイクには、
リードフォーアクションの手法を多用したので、
たとえ「聴衆 200 人・持ち時間 90 分」
でも、非常に「安心」して、
会場の「一体感」を作ることができました。
講座設計にあたっては「4つの成長ステージ」をもとに
ストーリーデザインしました。

具体的にどんな手法を、どんな目的で使ったのか。
それぞれどんな反応が得られたのかをお知らせしますと……。
まず冒頭。「今日は七夕。短冊にお願い事は??」
と呼びかけました。
これはファシリテーターが「YES SET」と呼んでいる、
緊張をほぐすための「アイスブレイク」手法のひとつです。
当日は大学のイベントがあり
浴衣着用の受講生が多かったので、
会場から笑いがおこりました。
自分の読書会だと、少人数の場合は使わないこともあるのですが、
今回のように初めての場所で、90分という長時間で、
しかも相手が 200 人と多いので、
最初に自分自身が安心できる「鉄板ネタ」として使ったところ、
やはり上手く場の雰囲気を和ませることができましたね。
そのあとは、授業のテーマに「対話」
というのがありますので、実践。
「あなたにとっての対話とは?」
「今日の目的」を少人数のグループをつくって
シェアし合っていただきました。
各自テーマを意識してもらうことで、
フィナーレの「内省」につながりやすいように
伏線を用意することが目的です。
「今日は〇〇を得たい」とゴールを設定するというのも、
通常の講義にはないスタイルなので、
新鮮に感じてもらえたのではないでしょうか。
それぞれ、異なる意見を活発に
シェアしてくださっていました。
読書会でおこなう「スピーク&リッスン」も
意識してもらうようにしたので、
相手の様子を気遣う光景も見られました。
そして「これを達成するのに協力してもらえますか?」
「協力しまーす!!」の拍手で、
会場の一体感と拍手することへの一貫性を作り出し、
ゲストスピーカーのわたしにも
拍手が起きやすいように設定しました。
あちこちで拍手喝さいが起きましたよ。
この手法で、脳と体を一体化させる「ブレインジム」を
体験してもらえましたし、
ダンスを披露する前後に
自然と拍手をもらえたので、やってよかったです。
90分全体を通して、目配せ、
個別の声がけを頻繁におこなうようにし、
ワイワイガヤガヤとにぎわう
リラックスした場作りを心がけていきました。
会場でうまくコミュニケーションが取れない
学生さんのグループに私が入り、
ファシリテートしたら、
意外な悩みごとを吐露されたりもしましたね。
今回、私自身のゴールを
「『こんなムチャクチャな人がいていいのか?!
それなら自分の方が、もっと上手に生きていける!!』
と自信に満ちた気分で帰宅してもらう」
に設定したんです(笑)。
そうしたら、最後の質疑応答で、
他大学から聴講に来ていた学生さんから質問されました。
「今までこんなに酷い目にあって、
榎本さんは、死にたいと思ったことはないんですか?!」
「一瞬、なら何度もあったよ。
でも、やるべきことが残っているから……」
と答えたのですが、設定したゴールは達成できたようです。
* * * * *
意外にも、プレゼンや会議などさまざまな場面において、
リードフォーアクションのメソッドを
取り入れているファシリテーターは多いようです。
「え、それってどういうこと?」
「どんなメソッドがあるの?」
と気になった方は、
ぜひ読書会に参加して、ご体験ください!!
榎本 すみをさんプロフィールはこちら
(2017年7月取材 下良果林)
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