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自主性と主体性の違いは?スキルを高める方法と避けるべきNG行動を解説

作成者: 水落康稀|2024.12.28

「自主性が大切」

「主体的に行動してほしい」

上司からよく言われるフレーズですが、その違いを明確に説明できますか?

ビジネスシーンで頻繁に使われる自主性と主体性は、多くの人が曖昧なまま使っているのが現状です。

2つの能力には明確な違いがあり、その違いを理解し、使い分けられれば仕事の質は大きく変わります。

特に、キャリアの節目や新しい役割を任された時には、両者の違いを理解する必要があります。

本記事では、自主性と主体性の違いから、それぞれを高める具体的な方法、さらにはNG行動まで、実践的な内容を解説します。

自主性と主体性の違いを理解したい方や、それぞれのスキルを高めていく方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

自主性と主体性の違いは?

「自主性」と「主体性」は、仕事やキャリアを語る上でよく耳にする言葉ですが、その違いを明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。

自主性と主体性は似ているようで異なり、特徴と役割が異なります。

まずは、それぞれの具体的な違いを見ていきましょう。

自主性とは

自主性とは、他者からの指示を待つことなく、自ら考えて行動を起こす力のことです。

職場では、上司や先輩の指示がなくても、必要な行動を自分で判断して実行できる能力が求められます。

例えば、新入社員が「この資料は毎週必要だから、前もって準備しておこう」と考えて行動したり、業務の改善点を見つけて提案したりする姿勢が、自主性の表れです。

自主性には2つの特徴があります。

1つ目は「自由な選択」で、外部からの圧力ではなく、自分の意思で行動を選択する点です。

2つ目は「責任感」で、自分で選んだ行動の結果を引き受ける覚悟を持つことです。

日々の業務の中で、小さな判断から始めて、徐々に自分で考え行動する機会を増やしていけば、自主性は着実に育っていきます。

主体性とは

主体性とは、周囲の状況や指示を待つことなく、自らの考えや判断に基づいて行動する力のことです。

多くの企業が、この主体性を重要な資質として評価しています。

主体性が求められる場面は、日々の業務の中で数多く存在します。

例えば、業務の問題点を見つけて改善案を提案したり、新しいプロジェクトの立ち上げを企画したりすることが挙げられます。

単に指示を待つのではなく、自ら課題を見つけ出し、解決に向けた行動が主体性の発揮といえるでしょう。

主体性の大きな特徴は「独立した判断力」にあります。

周囲の意見に流されるのではなく、自分の価値観や目標に基づいて判断を下し、その実現に向けて能動的に行動するのが主体性です。

問題意識を持ち、現状をより良くするための行動を起こせる人材が、ビジネスの現場では求められています。

自主性と主体性の違いを比較

自主性と主体性は、一見似ているように見えますが、その本質には大きな違いがあります。

ここでは、定義や焦点の当て方、視点の違いなど、それぞれの特徴を詳しく比較していきましょう。

定義と焦点の違い

自主性と主体性には、その定義と注目する点に明確な違いがあります。

両者の違いを理解すれば、それぞれの特徴を活かした行動が可能になります。

 

自主性

主体性

焦点

「どうやるか」

「なぜやるか」

行動の特徴

与えられた課題に対して自ら方法を考えて実行する

課題の本質を理解し、自分の考えを持って積極的に関与する

具体例

既存の営業プロセスの効率化を自ら考えて実行する

営業手法の根本的な見直しを提案し、新しい方向性を示す

自主性は、与えられた課題や目標に対して、自ら方法を考えて実行する能力を指します。

例えば、上司から営業成績向上の課題を与えられた際に、自分で時間管理を工夫したり、商談の準備を念入りに行ったりする行動が該当します。

一方、主体性は目的や意義の理解から始まり、より本質的な改善を目指します。

同じ営業成績向上の課題でも、なぜ成績が伸び悩んでいるのかを分析し、新しい営業手法の導入を提案するといった行動につながります。

自主性と主体性は異なる特徴を持っていますが、どちらも仕事を進める上で大切な要素です。

視点の違い

自主性と主体性は、それぞれが重視する視点に関しても違いがあります。

 

自主性

主体性

重視する視点

個人の内面や行動

環境や周囲への働きかけ

行動の特徴

自分の判断で行動を選択し実行する

周囲を巻き込みながら課題解決を進める

具体例

期限前に必要な作業を済ませる

チームで業務改善の取り組みを始める

自主性は、個人の内面や行動に重点を置きます。

自分の判断で行動を選択し、責任を持って実行する必要があります。

例えば、締切に向けて計画的に作業を進めたり、必要な準備を前もって行ったりする行動が該当します。

一方、主体性は環境や周囲への働きかけを重視します。

周囲の状況を理解し、他者を巻き込みながら課題解決を進めていく姿勢が特徴です。

自主性と主体性のどちらも、個人や組織の成長には欠かせない要素です。

適切な場面で両者をバランスよく発揮すれば、目標達成や課題解決のスピードが格段に向上します。

まずは、それぞれの違いを理解し、自分の行動に取り入れることから始めてみましょう。

関係性と相互作用

自主性と主体性は、それぞれが独立した能力ではなく、密接に関連し合っています。

両者の関係を理解すれば、より効果的な行動が可能になります。

自主性は主体性の基盤となります。

自分で判断し行動する力があってこそ、周囲への積極的な働きかけも可能になるからです。

例えば、日々の業務で自主的に動ける人だからこそ、より大きな課題に対しても主体的に取り組めます。

一方で、主体性の発揮は自主性をさらに強化します。

周囲への働きかけを通じて得られる経験や気づきが、自分で考え行動する力を高めてくれるからです。

例えば、チームでの改善活動を主体的に進める中で、個人としての判断力も磨かれていきます。

自主性と主体性は相互に高め合う関係にあり、両方を意識的に伸ばしていくことが望ましいといえるでしょう。

自主性と主体性を高める方法

自主性と主体性の違いを理解したところで、次はこれらの能力を高める具体的な方法を見ていきましょう。

どちらの能力も、日々の意識的な取り組みと実践によって着実に向上させられます。

ここでは、それぞれの能力を効果的に伸ばすためのポイントを解説していきます。

自主性を高める方法

自主性を高めるためには、具体的な行動指針を持って取り組むことが大切です。

以下の3つのポイントを意識して、日々の業務に取り組むと良いでしょう。

 

具体的な行動例

自己決定の機会を増やす

仕事の進め方を自分で考える

スケジュールを自分で管理する

必要な準備を前もって行う

タスクを計画的に管理する

優先順位をつけて作業を整理する

締切に余裕を持って取り組む

自分で期限を設定する

内的動機を意識する

仕事の意義を考える

自分の成長につながる目標を立てる

興味を持てる部分を見つける

特に大切なのは、小さな業務から始めることです。

例えば、毎日の始業時に「今日は何を優先すべきか」を自分で考えて決める習慣をつけたり、会議の資料を指示される前に準備したりするなどから始めてみましょう。

小さな実践を積み重ねることで、徐々に自主性は高まっていきます。

失敗を恐れず、できることから少しずつ挑戦していけば、自主性が少しずつ高められるでしょう。

主体性を高める方法

主体性を高めるためには、目的意識を持って行動する必要があります。

以下の3つのポイントを意識しながら、実践を重ねていくと良いでしょう。

 

具体的な行動例

なぜを意識する

業務の目的を確認する

課題の本質を考える

改善の必要性を理解する

批判的思考を磨く

複数の視点で物事を考える

前例や慣習を見直す

建設的な提案を心がける

能動的に挑戦する

新しいプロジェクトに参加する

改善案を積極的に提案する

他部署との連携を図る

主体性を高めるためには、日々の業務の中で実践機会を見つける必要があります。

例えば、会議では単に参加するだけではなく、必ず1つは意見を述べる習慣をつけたり、業務中の課題をノートに書き出したりすることから始められます。

意識的な行動を続けていけば、徐々に主体性は育っていきます。

最初は小さな業務から始めて、少しずつ行動の範囲を広げていくことで主体性は高められるでしょう。

主体性と自主性を阻害するNG行動

自主性と主体性を高めようと意識していても、知らず知らずのうちにそれらを阻害する行動をとってしまう場合があります。

ここでは、自主性と主体性の成長を妨げる要因と、それらを回避するためのポイントを解説します。

主体性と自主性を失う原因となる行動

自主性と主体性を失う原因には、いくつかの典型的なパターンがあります。

以下のような行動は、特に注意が必要です。

 

具体例

影響

失敗を恐れる

確認ばかりで行動できない

前例がないと動けない

新しい挑戦ができなくなる

指示待ち姿勢

上司の判断に依存する

自分で決められない

判断力が育たない

外部評価への過度な依存

周囲の目が気になりすぎる

評価を気にしすぎる

自信が持てなくなる

責任転嫁

言い訳を探す

他人のせいにする

成長の機会を逃す

上記の行動は、一時的な不安や負担を軽減するかもしれません。

しかし、長期的に見ると、自主性と主体性の成長を妨げ、キャリアの発展を阻害する要因につながります。

まずは自分の行動パターンを振り返り、これらのNG行動が習慣化していないかチェックしてみましょう。

NG行動を回避するためのポイント

NG行動を回避するためには、意識的な取り組みが必要です。

以下のポイントを意識しながら、自主性と主体性を育てていきましょう。

 

具体的な行動

期待される効果

小さな行動から始める

できることから着手する

達成可能な目標を設定する

成功体験の積み重ね

自分の成長に焦点を当てる

他者との比較を控える

学びを意識する

自信の獲得と成長

失敗を学びに変える

原因を客観的に分析する

次の行動に活かす

経験値の蓄積

特に重要なのは、小さな成功体験の積み重ねです。

例えば、「今日は1つだけ自分で判断して行動しよう」といった具合に、ハードルを低く設定して始めてみましょう。

また、失敗を恐れすぎず、それを学びの機会として捉える姿勢も大切です。

失敗から学んだ教訓は、次の行動をより良いものにしてくれます。

企業においては自主性と主体性どちらが必要?

企業において、自主性と主体性はどちらも欠かせない能力です。

それぞれの特徴を活かし、場面に応じて使い分ける必要があります。

 

必要とされる場面

期待される効果

自主性

日常業務の遂行

定型的な課題解決

個人の業務管理

業務効率の向上

確実な成果達成

信頼関係の構築

主体性

新規プロジェクト

組織の課題解決

チームマネジメント

イノベーションの創出

組織の活性化

リーダーシップの発揮

例えば、定型業務では自主性を発揮して効率的に仕事を進め、新しい取り組みでは主体性を発揮してチームを牽引する、といった使い分けが効果的です。

特に近年のビジネス環境では、両方の能力を高いレベルで備えた人材が求められています。

まとめ

自主性と主体性は、一見似ているように見えて、その本質は大きく異なります。

自主性は「どうやるか」に焦点を当て、自ら方法を考えて実行する能力です。

一方、主体性は「なぜやるか」を重視し、課題の本質を理解して積極的に関与する姿勢を指します。

両方は別々の能力ではなく、互いに高め合う関係にあります。

小さな行動から始めて、失敗を恐れず挑戦を続ければ、両方の能力を着実に伸ばしていけるでしょう。

まずは日々の業務の中で、できることから実践を始めてみましょう。

自主性と主体性のバランスの取れた行動が、あなたのキャリアをより豊かなものにしてくれるはずです。

そこでもし、自主性や主体性に関する疑問や質問のある方は、いつでもアルマ・クリエイションにご相談ください。貴社に最適なソリューションを提供いたします。

 

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