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探究(総合)学習とは?ビジネスにも共通する授業のテーマや実践教育の学びを徹底解説

作成者: 水落康稀|2022.11.14

2020年から小学校、21年から中学校、22年からは高等学校で、新しい学習指導要領として「探究学習」がスタートしています。

探究学習とは、これまでの暗記を主体とする勉強だけでなく、自ら興味のあることや好きなことの問題や課題について深く考え、解決するための発展的な学習法を意味します。

ただ、これまで探究という言葉や探究学習についての学びを知らずに育ってきた世代の方にとっては、いったい何を学ぶのかわからない方も多いことでしょう。

そこで今回は、探究学習における授業のテーマや実践教育における学びの基礎とビジネスの関係、企業が教育と関わることの重要性について徹底解説します。

探究学習は、年齢や学歴を問わず、これからの社会を生き抜くために必要な能力を養える重要な学習法です。ぜひ参考にしてください。

 

探究学習とは?

探究学習とは、文部科学省において「問題解決的な活動が発展的に繰り返されていく一連の学習活動のこと」と定義づけされた新しい学習手法です。

「探究」は「探求」と間違われやすい言葉で、しばしば混同されてしまうケースもあります。探究とは「物事を最も深いところまで明らかにする」のに対し、探求は「物事を深く探し求める」という点において大きな差があります。

端的にいえば『探究学習』とは『問題を解決するための学習』と置き換えることができるでしょう。これまでの勉強は、すでに答えのある問題について、そのプロセスを探すことを目的としていました。しかし探究学習では、答えの見つかっていない問題に対し、自分なりの解決方法を明らかにしていきます

探究学習とビジネスの共通点

探究学習の問題解決における基本的な行動は「問題や課題の設定」→「情報収集」→「整理と分析」→「まとめ・表現」という過程を繰り返すことです。そしてこの行動や考え方は、ビジネスにおけるマーケティングの重要な要素である「PDCAサイクル」と酷似していることがわかります。

PDCAサイクルとは「Plan(計画)」→「Do(実行)」→「Check(評価)」→「Action(改善)」を繰り返すことで、ビジネス上の問題や課題を解決するための基礎的な考え方です。

21世紀となってまもなく四半世紀が過ぎようとしている現代は、成熟した社会と呼ばれながらも世界中で環境破壊や経済格差、国同士の紛争といった問題が噴出しています。

このような問題を根本から解決するためには、これからの世界をリードする次世代の若者が、探究能力を積極的に身につけることが必要です。また、子どもや若者だけでなく、現役世代にもこの探究の習慣を身につける必要があるといえるでしょう。

 

優秀な学生を育成する学校と企業の連携

現在では、学校と企業が連携し、優秀な学生を育成しながら地域社会や事業に活用できるような制度の構築が進んでいます。

実際に、全国各地の学校と地元企業などが連携することで新しい学びの場が広がり、地域の優秀な学生がどんどん育っています。そして、地元地域に密着した新たなビジネスを立ち上げることにより、地方創生といった大きな経済的な効果が出始めている地域も少なくありません

このように、探究学習から生まれたビジネスアイデアを事業化することで、経済的な理由などで大学進学を諦めざるを得なかった学生にも、更にレベルの高い教育を提供することが可能となるでしょう。

探究学習で経営者や管理職を育成する

探究という新しい教育と学習方法を企業内に取り入れることで、自社にとって重要となる経営者や管理職人材を育成することができます

これまでの暗記を主体とするインプット型の学習で得た知識だけでは、すでに現代のような展開速度のはやいビジネスについていくことが難しいのが現実です。

インプットしたことを自分なりの考えでアウトプットしていく探究学習の技能は、これからのビジネスパーソンにとっても欠かせない能力であり、最も必要なスキルといえるでしょう。

そこで現在の管理職や管理職候補となる人材が、積極的に地元の学校や大学と連携し、地域社会の問題や課題を解決できるソリューション開発に取り組むことも重要です。

また、地元企業が地元の企業や自治体と連携することで「産・官・学」の連携が生まれ、地域社会で経済のサイクルを回すことができる可能性が高まります。また連携した学校や大学から、企業が優秀な学生を採用できる流れができることで優秀な人材が集まりやすくなり、将来的な経営者や管理職候補の育成にも繋がるでしょう

 

学校の教員だけでは探究学習の指導ができない現実

全国の高等学校の教員を対象に行ったアンケートによると、総合的な探究の時間(探究学習)の指導において、約半数の教員が「生徒からの質問に答える時間や人脈がない」と答えています

探究は、生徒が主体となって独自に学習テーマを設定し、情報収集や分析を行い、最終的なまとめを行います。この探究のプロセスにおいては、実社会で活用できる能力の育成を目的としているため、実社会を経験することなく教員となった先生が生徒の質問に答えられないのも当然といえるでしょう。

そこで必要となるのが、学校外の企業組織や民間団体などの知見を積極的に活用し、生徒の学びを支え、ともに伴走する姿勢です。

せっかくの探究学習での生徒のニーズに対応するためにも、さまざまな外部のリソースを活用し、次世代を担う学生とともに未来の日本を創り上げていくことが求められるのです。

 

企業が創る未来のカタチ

これまでの企業といえば、地域社会や次世代への貢献度よりも、取引先や取引銀行、株主といったステークホルダーに向けた取り組みがメインとなっていました。

しかしこれからは、企業の規模に関係なく、グローバルに活躍できる人材を創る活動に重きを置くべき時代です。

かつての松下電器の創業者である松下幸之助氏が「国家100年の大計を作り、実践すー」ことを目的として松下政経塾を創設しました。松下政経塾では、4年間にわたり食住付きで給料まで出るという環境の中で「言って聞かせる」教育を行っていますが、この塾から排出された総理大臣は民主党政権時の1人だけ。実際に、松下政経塾は失敗だったという厳しい意見も少なくありません。

この松下政経塾に関しては、産と官の関係です。しかし、産と学が共創して創る未来には、もっと明るい可能性を感じます。

現代は、労働人口の減少や働き方改革など、企業の存続が危ぶまれるほどに厳しい時代となっています。しかしそんな時代だからこそ、中小企業や大企業を問わず、より前向きに産と学が連携しながら地域社会の未来を創り上げていく活動が必要なのです

地方のエリアでしかできないこと

現代は東京や大阪などの都心部に人口が集中し、地方都市でさえ人口減少に悩まされているエリアが少なくありません。

しかし都心部にある産業は、商業や金融業、医療・福祉・教育などのサービス業や、外食産業、情報通信産業などの第三次産業ばかりです。このような状況を鑑みると、地方でしかできない第一次産業や第二次産業を盛り上げることは十分に可能であるといえるでしょう。

実際に、政府が進めるUターンやIターン事業の推進により、優秀な人材が地方エリアに分散されつつあります。

ただ前述したように、学校の教員や自治体の職員、地元の政治家などに、ビジネスのノウハウや知見がないため、思うように探究が進まないのが現状です。

このような現状を踏まえ、アルマ・クリエイション株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 神田昌典、以降アルマ・クリエイション)では、分野横断的な社会変革事業や教育事業に取り組み、次世代への影響力を持つ社会課題解決や、経済的持続性への貢献、デジタル変革推進を実践した変革リーダーを、かねてより表彰する活動を実施しています。

詳しい内容は→「アルマ・クリエイション、次世代へ影響力を持つ社会課題解決を実践した変革リーダーを表彰」をご参照ください。

このように、自社で新たな取り組みを進めたいとお考えの経営者の方は、いつでもアルマ・クリエイションにご相談ください

 

これからの教育とビジネスの行方

2021年7月、神田昌典が経営するアルマ・クリエイションは大阪万博の共創パートナーとして認定されました。これを機にアルマ・クリエイションでは、全国の高校や大学と連携しながら、学生によるビジネスコンテストを毎年開催する予定です。

そして、神田昌典がこれまでにインプットとアウトプットを繰り返しながら確立してきたマーケティング業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を教育分野に応用し、教育DXによるこれまでにない教員と学生が教え学び合う関係を構築します。

今後、世界経済はより一層混迷を極めることは容易に想像できます。特定地域の人口減少と人口爆発、世界的な気候変動、宗教人口比率の変遷、疫病の発生増加など、これまでになく深刻な状態です。

今はまだ豊かな日本のイメージがありますが、現実をみると、すでに経済基盤をアジアや中東諸国に追い抜かれてしまっている分野も少なくありません。

これからは、ICTを教育やビジネスでより効率的に使い、日本国内外に向けて勝てるビジネスパーソンを育てることが重要です。

アルマ・クリエイションでは、来る2025年の大阪万博に向けた取り組みとして、これまでのビジネス教育からさらに拡大した【探究教育】を実施して参ります

興味のある方は、ぜひ神田昌典が配信するメッセージを、ぜひお受け取りください

 

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