最新記事

インサイドセールスとフィールドセールスの違いと役割、連携方法を詳しく解説

作成者: 水落康稀|2022.12.20

新型コロナウィルスの蔓延により、近年は顧客を直接訪問して行うフィールドセールスが容易ではなくなりました。そんな中で、電話やメールなどを活用したインサイドセールスが、よりセールスにおける重要度を増しています。

インサイドセールスはあくまでリード(見込み)顧客の獲得とナーチャリング(育成)を目的としているため、最終的な成約を行うフィールドセールスとの連携が欠かせません。

しかし、インサイドセールスの考え方や営業手法は多岐にわたるため、自社でインサイドセールスとフィールドセールスをうまく連携できないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、インサイドセールスとフィールドセールスの違いと役割を解説し、連携方法についても詳しく紹介します。

企業の業績向上に直結する内容ですので、ぜひ参考にしてください。

 

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、電話やメールなどを使い、顧客や見込み顧客を直接訪問せずに行う営業のことです。これに対し、従来の訪問型の営業をフィールドセールスと呼びます。

近年の新型コロナウイルスの影響により、フィールドセールスを自粛する企業が増え、インサイドセールスを強化する動きが強まっています。

ただインサイドセールスは、電話やメールを使った非接触型の営業によって成約を目指すものではありません。インサイドセールスの特徴は、商品を積極的に売り込むことをせず、顧客との信頼関係をより深くしていくコミュニケーションを重要視します。

このようにインサイドセールスは、中長期的に顧客との良好な信頼関係を構築し、受注確率の高い優良顧客へと育てていくことが目的です。

インサイドセールスの特徴

インサイドセールスにおいては、社内外から入手した顧客データベースをもとに、顧客へアプローチします。そしてそれぞれの企業の現状を電話などでヒアリングし、ニーズに合わせた有益な情報を原則無料で提供し、顧客の購買意欲を高めていきます。

インサイドセールスとフィールドセールスを別組織で行う企業では、リードの購買意欲が高まった状態になった時点で、商談とクロージング(成約)を担当するフィールドセールスに引き継ぐのが一般的です。

 

フィールドセールスとは

フィールドセールスとは、インサイドセールスによって構築された顧客関係と、蓄積された顧客や見込み客情報を活用することにより、営業訪問やクロージングを行う営業手法です。

フィールドセールスは企業を直接訪問して行うのが一般的で、その分交通費や移動にかかる人的コストなど、営業費用の負担が大きいのが特徴です。

そこでフィールドセールスを成功させるためには、インサイドセールスでどれだけ顧客や見込み客の課題やニーズを把握し、解決策を提案できるかが鍵を握ります。

また近年の新型コロナウィルスの蔓延により、訪問営業を実施できなくなったこともあり、オンラインツールを使った営業面談やクロージングを行う企業も増えています。

フィールドセールスの特徴

フィールドセールスの目的は、獲得したリードをインサイドセールスが育成し、成約に導くことです。

十分なリードナーチャリングによって成約の確度が高まったリードに対し、フィールドセールスを行うことで効率良く受注へと繋げられるため、企業の売上や収益に直結する重要なポジションとなります。

企業の規模や顧客数によってはインサイドセールスとフィールドセールスの部門分けをせず、マーケティング部門が獲得したリードを直接フィールドセールスが育成し、受注まで完結するケースもあります。

 

インサイドセールスのメリット

インサイドセールスのメリットには、主に次の3つがあります。

成約率が上がる

見込み顧客をナーチャリング(育成)しながら適切なタイミングで契約を促すことにより、これまでの営業手法よりも成約率が上がり、収益の増加を期待できます。

リード顧客の取りこぼしを無くす

リード顧客の取りこぼしとは、せっかく獲得した見込み顧客に適切なナーチャリングを行わなかったことにより、途中で離脱してしまうことです。

インサイドセールスでは、顧客のニーズに合わせた情報をベストなタイミングで効果的に提供できるため、営業の取りこぼしを防ぐことができるでしょう。

営業コストを削減できる

インサイドセールスでは、顧客を訪問営業することが無いため、交通費や移動時間などの営業コストを必要最小限に抑えることができます。

またMAツールなどを導入することで、人件費の削減も可能です。

 

フィールドセールスのメリット

フィールドセールスのメリットには、主に次の3つがあります。

商品の魅力を伝えやすい

リードや顧客と対面式の商談を行うフィールドセールスでは、顧客と密にコミュニケーションを取ることができます。

実際に商品のサンプルを提供したり、サービスのデモンストレーションを実施したりすることも可能です。

このように、インサイドセールスと比較すると、より多くの情報を正確に伝えやすいメリットがあります。

顧客の反応を直接確認できる

対面式の営業では、顧客の反応を直接確認できるのもメリットです。

インサイドセールスでは、基本的に電話やメールなどを使うため、リードの表情や反応を見ることができません。

その点において、対面式のフィールドセールスの方が顧客の反応がわかりやすく、状況に応じた柔軟な商談を進めやすいでしょう。

臨機応変な対応が可能

インサイドセールスでは、あらかじめ作成されたシナリオに沿いながら、商品やサービスを紹介するのが一般的です。そのため、リードからのイレギュラーな要望や質問に対応しきれないケースも少なくありません。

一方フィールドセールスでは、対面で商談を進めることで、リードの反応を見ながら臨機応変に対応しやすいメリットがあります。

もし勧めている商品やサービスに対する反応がよくないと感じた場合は、個々のリードに合わせた別の商材を提案できるのも強みです。

 

インサイドセールスとフィールドセールスの違いと役割

インサイドセールスとフィールドセールスの違いと役割については、それぞれの特徴を以下の表でわかりやすくまとめて比較してみます。

 
インサイドセールス
フィールドセールス
営業手法
電話やオンラインを使った内勤営業
直接訪問による外勤営業がメイン
目的
リードを育成して購入意欲を高めること
最終的に成約率が高まれば成功
インサイドセールスが育成したリードを引き継いで契約を成立させること
主な役割
育成したリードをフィールドセールスに引き継ぐこと
契約を成立させること

 

インサイドセールスとフィールドセールスが連携する必要性

インサイドセールスとフィールドセールスは、それぞれに特徴や役割があり、最終的なゴールも異なります。

ただしインサイドセールスもフィールドセールスも向かうべき方向性はおなじで、それぞれの長所を活かすことにより、営業活動を効果的に行うことが可能となります。

インサイドセールスとフィールドセールスを分業するのは、定型業務化しやすいインサイドセールスを自動化したり外注したりすることで効率化し、優秀な社員によって最終的なクロージングの成功率を高めるためです。

そこでフィールドセールスを行う社員が、メインとなる営業業務に専念できるように、インサイドセールスと上手く連携して有益な情報を管理・共有する必要があります。

顧客情報を共有する際は、どのような情報を共有すべきかをしっかりと擦り合わせることが重要です。

また営業組織内で役割分担することで、各社員のとるべき行動が明確となり、組織全体の業務効率の改善にもつながるでしょう。

 

インサイドセールスとフィールドセールスの連携方法

インサイドセールスとフィールドセールスを上手く連携させるためには、次の2つが重要です。

営業プロセスごとに役割を分担する

インサイドセールスとフィールドセールスを上手く連携するためには、営業プロセスごとの役割を明確にすることが重要です。

インサイドセールスは、リードやアポの獲得、事前ヒアリングなどの、フィールドセールスの商談やクロージングに必要な情報をできるだけ多く収集するのが仕事です。

一方フィールドセールスは、インサイドセールスからの情報を精査し、それぞれのリードに対する商談と受注に専念します。

営業組織の体制を整える

近年、国内のビジネスシーンで急速に浸透しつつあるインサイドセールスですが、まだまだフィールドセールスがメインで活動している企業も少なくありません。

このような企業においては、営業組織の体制を改革し、抜本的に再構築しなければならないケースもあるでしょう。

営業組織の体制を整える際は、営業スタッフそれぞれの強みを整理して、適切なポジションに人材を配置しましょう。その上で自社の営業目的や目標を設定し、営業戦略に落とし込んでいきます。

 

インサイドセールスとフィールドセールスを連携する際の課題

インサイドセールスとフィールドセールスが連携することは、営業活動の効率化による企業の売上と収益の向上に欠かすことのできない施策の1つです。

しかし、これまでフィールドセールスを中心に行ってきた企業や社内リソースに余裕のない中小企業においては、インサイドセールスとフィールドセールスの連携にいくつかの課題が生じる恐れがあります。

それは、リソースが足りないことが原因で起こる、営業組織のマネジメントや教育が上手くできないといった問題です。また、リソースに余裕がなければ、インサイドセールスそのものができない場合もあるでしょう。

このような企業においては、営業代行会社などを活用し、定型業務となるインサイドセールスを外注するのもおすすめです。定型業務を外注することで、リソースに余裕が生まれるだけでなく、営業代行会社から営業プロセスなどの提案を受けられるメリットもあります。

 

インサイドセールスとフィールドセールスの連携方法のまとめ

インサイドセールスは、近年の働き方改革や新型コロナウィルスの蔓延によって注目が高まり、導入する企業が急速に増えた新しい営業手法の1つです。近年は、インサイドセールスとフィールドセールスが連携することによって営業活動を効率化し、売上や収益を大きく伸ばしている企業が目立っています。

ただ、インサイドセールスの経験が浅い上にリソースも十分に足りていない企業の場合は、しっかりとした経営計画を立ててから取り組む必要があります。

そこでインサイドセールスやフィールドセールスを連携し、営業プロセスを合理化したいとお考えの方は、ぜひアルマ・クリエイションにご相談ください。

 

  • 下記のボタンからは、日本一のマーケッター神田昌典氏が、あなたの目標に近づく原動力となる具体的で役立つ言葉を毎日紡いで配信中です。

    • 1. 毎日その日にぴったりのメッセージ明日の朝から自動的に届く
      2. 5 秒で簡単に読めるから、高度な内容でも頭に入ってくる
      3. 配信ごとに様々なテーマを取り扱うため、飽きずに楽しめる


    毎朝マーケティングのヒントとなる素敵なコトバが届きます!ぜひお試しください。

  •  
  • ▼詳しくは👇こちらをクリック▼