企業がLTV(顧客生涯価値)を高めるためには、客単価をアップさせることが重要です。客単価を上げる代表的な手法としては「アップセル」と「クロスセル」があり、アップセルとは真逆の営業手法に「ダウンセル」があります。
ただ、客単価を上げるために一方的なプッシュ型の売り込みをし過ぎると「客離れ」が起きるリスクが高まるため、どのような営業方法を選択すれば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。
商品やサービスの販売で最も重要なことは、顧客それぞれのニーズや潜在意識に合わせ、適切な営業方法を状況に応じて選択することです。
そこで今回は、上記の3つの営業手法の意味を解説し、とくにアップセルを中心とした営業手法や成功事例を詳しく紹介します。
企業の経営に携わる方はもちろん、マーケターや営業担当の方も、ぜひ参考にしてください。
マーケティングで最も重要な顧客情報を集める施策を『リード・マグネット』と呼び、これにより集客プロセスが具体化されます。
下記のボタンからは、集客モデルの作り方とともに『デジタル時代最強のリード・マグネット52事例』を本サイトの読者の方に今だけ無料プレゼントしています。
リード獲得を効率化したい方は、今すぐお受け取りください。
▼詳しくは👇こちらをクリック▼
「アップセル」「クロスセル」「ダウンセル」とは、顧客のニーズや潜在意識に応じて客単価を調整し、顧客満足度を向上させながらLTVを高めるための手法です。
以下でそれぞれを解説します。
アップセルとは、顧客1人あたりの客単価を上げる営業手法の1つで、少子高齢化によって人口減少が懸念される国内市場で注目されています。
分かりやすい例としては、ハンバーガーを注文した顧客に、より単価の高いチーズバーガーなどを勧めるケースなどです。
クロスセルとは、アップセルと同じく客単価を上げる営業手法ですが、メインの商品に関連する他の商品を一緒に購入してもらう手法です。
クロスセルの分かりやすい例として、ハンバーガーを注文してくれた顧客に、ポテトやドリンクを勧めるケースなどがあります。
ダウンセルは上記の2つは異なり、顧客の客単価を下げることで「顧客満足度」を高める手法です。
例えば携帯電話などの料金プランが適正でなく払いすぎている顧客に対し、顧客のニーズにあった安い料金プランをお勧めする手法です。
ダウンセルは、仮に客単価が下がったとしても、他の企業の商品やサービスに乗り換えられるリスクを減らすために有効な手段と言えます。
この3つの手法では、顧客満足度を高め、LTVの向上へ繋げる効果が期待できます。
マーケティングがデジタル化されても集客の重要性は同じです。ただ、デジタルによって複雑化したマーケティング施策をどのように戦略に落とし込むか、ここで経営者の力量が問われるでしょう。
下記のボタンからは、DX時代に企業を成長させるマーケティング・マスタープラン「デジタルマーケターになるためのチェックシート【前編】」を本サイトの読者の方に今だけ無料プレゼントしています。
【前編】では、⾒込客を集める8つのステップで、CPL(リード獲得コスト)を最適化する方法を詳しく解説しています。
マーケティングコスト削減をしたい方は、今すぐお受け取りください。
▼詳しくは👇こちらをクリック▼
アップセルには、主に3つの客単価を上げる方法があります。以下で、種類と具体例、顧客のメリットを一覧表にしますので、ぜひご確認ください。
アップセルの種類 |
具体例 |
顧客のメリット |
高級品や上位グレードの提案 |
|
|
まとめ買いの提案 |
同一商品のまとめ買い |
1個あたりの単価や送料が安くなる |
定期購入の提案 |
頒布会 など |
顧客が商品を選んだり、注文する手間を省ける |
ただ、上記のアップセルばかりを強引に勧めると、客離れが起きるリスクがあります。
そこでクロスセルやダンセルなどを、顧客の特徴に合わせて適材適所で提案する必要があります。
※クロスセルについては『クロスセルの意味とメリット、具体的な施策や成功事例を徹底解説』で詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください。
マーケティングがデジタル化されても集客の重要性は同じです。ただ、デジタルによって複雑化したマーケティング施策をどのように戦略に落とし込むか、ここで経営者の力量が問われるでしょう。
下記のボタンからは、DX時代に企業を成長させるマーケティング・マスタープランである「デジタルマーケターになるためのチェックシート【中編】」を本サイトの読者の方に今だけ無料プレゼントしています。
【中編】では、成約率をアップする8つのステップでCPA(顧客獲得コスト)を最適化する方法を詳しく解説しています。
成約率を向上させ、顧客獲得コストを削減したい方は、今すぐお受け取りください。
▼詳しくは👇こちらをクリック▼
アップセルを行う目的は、以下2つです。
アップセルの目的の1つは、客単価を上げることで効率良く利益をアップさせることにあります。
アップセルが成功すれば、顧客数が増えなくても売上額を増加できます。今後国内の消費者が減少すると言われている日本国内で売上を確保するためには、アップセルが有効です。
アップセルの成功によってLTVを向上させるだけでなく、営業を効率化させるのも目的の1つです。
新規顧客を獲得するためのコストは既存顧客への販売コストの5倍かかる(1:5の法則)と言われており、既存顧客の売上単価アップが営業効率の向上に繋がります。
このように、日本ではさまざまなマーケットが縮小傾向にあるため、アップセルによって顧客1人あたりのLTVを最大化し、売上とシェアを維持することが重要です。
マーケティングがデジタル化されても集客の重要性は同じです。ただ、デジタルによって複雑化したマーケティング施策をどのように戦略に落とし込むか、ここで経営者の力量が問われるでしょう。
下記のボタンからは、DX時代に企業を成長させるマーケティング・マスタープランである「デジタルマーケターになるためのチェックシート【後編】」を本サイトの読者の方に今だけ無料プレゼントしています。
【後編】では、リピート率をアップする8つのステップで、LTV(顧客⽣涯価値)を最大化する方法を詳しく解説しています。
会社の収益を最大化させたい方は、今すぐお受け取りください。
▼詳しくは👇こちらをクリック▼
アップセルは、成功すれば大きなメリットがある一方で、デメリットもある営業手法です。
それぞれを具体的に解説しますので、メリットの最大化とデメリットのリスクを軽減するために、ぜひ参考にしてください。
アップセルのメリットは、効率的に客単価を向上できる点にあります。アップセルの成功により、新しい商品やサービスの開発なしで売上をアップできます。また、営業効率の向上にも効果的です。
アップセルを実施する際には、以下2つのデメリットがあります。ただし、対策を講じることで、デメリットを解消できます。
顧客のニーズやウォンツを無視した強引な営業は、営業の失敗だけでなく、顧客を他社に流出させる原因となります。
そこでアップセルを効果的に行うために、顧客の属性や特徴を分析し、それぞれの顧客の特徴にあわせた営業を実施することが重要です。
アップセルにおける顧客ロイヤリティとは「顧客がアップセルを行うことで得られる利益」のことです。
極端な例で言うと、軽自動車の購入を希望する顧客に対して、大型の高級車を勧めるといった事例です。このようにアップセルの提案が顧客の需要に合っていなかった場合には、顧客からの信頼が低下し、クレームに繋がるケースもあります。
顧客ロイヤリティの低下を避けるためには、顧客のニーズを把握した営業が重要です。CRMなどを効果的に活用して、適切な顧客管理を行いましょう。
アップセルのメリットを最大化し、デメリットを解消するには、以下の4つのステップで取り組みましょう。
①事前準備を行う
②顧客ターゲットを選定する
③営業現場の方針を定める
④顧客目線での営業力をアップする
この4つはアップセルの成功に不可欠な要素となります。しっかりと確認しましょう。
アップセルをおこなうための事前準備は、次の4つです。
・顧客の分析を行う
・商品の設計を行う
・営業のタイミングを決める
・販売チャネルを決定する
アップセルの成功には、顧客へのベネフィットの提供が欠かせません。そこでCRMによって顧客の分析をしっかりと実施した上で、顧客に価値のある商品を作ることが重要となります。効率よく販売するために、顧客に魅力的なセット商品や定期購入商品を考案しましょう。
商品ができれば、顧客の分析結果からアップセルを提案するタイミングを決定します。たとえばリピート顧客が来店したとき、または初めて購入するときなどです。とくに高額な商品である自動車や住宅などは、購入後に後悔しないためにアップセルを勧めるのが一般的です。
アップセルを行う場合は、販売チャネルの決定も重要な要素となります。アップセルの実施は対面営業だけではなく、契約の更新時やアフターフォロー、問い合わせのタイミングに実施するのも良いタイミングだからです。
アフターフォローや問い合わせのタイミングでアップセルが効果的と判断した場合は、コールセンターやインサイドセールスのチームの協力が不可欠となるでしょう。このように、どのようなチャネルで顧客対応するかも、十分に検討してください。
アップセルの成功には、顧客ターゲットの選定も重要です。顧客の選定には、次の2つの手法が一般的です。
ロイヤリティの高い既存顧客から選定する
リードナーチャリングを行いターゲットを育成する
ロイヤリティの高い既存顧客から選定する場合は、もっともアップセルの成功確率が高い方法です。CRMを使ってアップセルに積極的な既存顧客を選定することで、成功する確率がアップするでしょう。また、顧客のロイヤリティを分析する際は、顧客対応の詳細を管理できるSFA(営業支援システム)が効果的です。
アップセルの成功には、アップセルに積極的な顧客をリードナーチャリング(見込み顧客を育成すること)するのも良い方法です。
アップセルを企画しても、営業部門で実行できなければ効果が出ません。そこで、アップセルの方針を営業の現場に浸透させるために、次の3つが重要となります。
・浸透するまで繰り返し教育する
・アップセルの必要性を理解させる
・営業結果を反映する
アップセルの成功には、現場にアップセルの営業体制が浸透するまで繰り返し教育することが必要です。そして、根気強くアップセルの必要性を理解させていきましょう。ただアップセルを勧めるのではなく、顧客をベネフィットに導くのが成功のポイントです。そのためにも、営業担当スタッフ全員で営業情報を共有し、PDCAサイクルを回しながら成功率の向上を可視化することも大切です。
アップセルの営業には、顧客ニーズを把握することが必要です。顧客のニーズを無視したアップセルは、優良顧客を喪失するリスクもあります。そこで、次の3つの営業力のアップを目指しましょう。
自社の営業力をアップさせる方法は、まずは社内のトップセールスマンのナレッジ(知識)とノウハウの共有です。その際は、営業担当者の行動を収集・分析できるSFAを使うことで効率が上がります。SFAの導入で、入社から3年以内の社員をトップセールスに成長させた事例もあります。
また定期的に接客ロールプレイングを実施するのも大切です。特に新しい商品提案などの企画を実施する場合は、毎日のロールプレイングが必要となります。
営業スキルのアップには、セミナーへの参加も効果的です。自社にセミナーを開催できるリソースがある場合は、社内のトップセールスマンが講師を行っても構いません。むしろ自社製品の特徴を掴んだ講義ができるため、効果の高いセミナーに期待できます。また、現在では社外でもさまざまな有料・無料のセミナーが開催されており、それらを活用するのも良いでしょう。
アップセルには営業力の向上は欠かせません。社内全体で営業力をアップさせられる体制を構築しましょう。
最後に、アップセルの代表的な事例と効果的な実施方法を紹介します。
このように、アップセルを実施する手段は複数あります。もし有効と感じるときは、他社でやっていない手法でも取り組んでみてはいかがでしょうか。
また顧客単価の向上には、アップセルとクロスセルを併用するのも効果的です。アップセルで単価を上げ、クロスセルで売上数を増やすことにより、相乗効果で客単価を大幅にアップできます。
このように、アップセルとは売上を効率良くアップするために必要不可欠な営業手法の1つです。
国内のマーケットが縮小する懸念が高まっている現代では新規顧客の獲得が難しく、顧客にベネフィットを提供しながら、自社の売上アップにも貢献しなければなりません。
そこで効果的なのがアップセルですが、顧客を満足させながら成果に結びつけるには、営業担当やメーケティングチームの継続的な営業連携が必要です。
また、アップセルの精度を上げるためには、CRMの導入やナーチャリングにも取り組む必要があります。とくにCRMを営業現場で活用すると、売上の向上に大きく貢献するでしょう。
まだアップセルやクロスセルを実施していない企業では、ぜひこの機会に、検討してください。