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『エブリデイ・ジーニアス 「天才」を生み出す新しい学習法』の要約|書籍紹介

作成者: 水落康稀|2022.8.1

 

著者:ピーター クライン

▲引用:エブリデイ・ジーニアス 「天才」を生み出す新しい学習法

著者略歴

天才教育、組織活動のエキスパート。学習を加速させ、教室や職場に参加意識と躍動感を生み出す革新的できわめて有効な方法を開発。政府機関、企業、学校教育のコンサルタントを務めながら、多くのテレビ、ラジオ番組に出演。またクライン自身、さまざまな人物評論や研究の対象ともなっている。家族とともにインディアナ州サウスベンドに在住

ファシリテーターの感想・おすすめのポイント

 

今回ご紹介するのは

≪エブリデイ・ジーニアス≫≪「天才」を生み出す新しい学習法≫です。

・子どものような興奮こそ、学習の原動力

・「学習」という名の冒険の世界

ごく普通の子どもの才能をもっとも効果的に育てるためには、特別な技術も詰め込み教育も必要ありません。

本書は、≪アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国をはじめ、世界中で読み継がれる「天才教育のバイブル」がついに登場!≫の1冊です。

目次

第1章 子どもの脳が持つ無限の可能性
第2章 リラックスして、自然体で学ぶ
第3章 学習は3つの要素でできている
第4章 統合学習とは何か?
第5章 脳の個性に合わせた学習
第6章 統合学習の実践
第7章 ナンセンスな労働観から自分を解放する方法
第8章 自分の力に合わせて学ぶ
第9章 望みどおりの人生にする
第10章 ネガティブな感情なんて吹き飛ばそう!
第11章 協力の喜び
第12章 ちゃんと話を聞かない人たち
第13章 あなたが生まれてきてくれてうれしい。なぜかというと……
第14章 おとぎ話の本当の読み方
第15章 それって本当のあなた?
第16章 記憶と創造性の深いつながり
第17章 詩人になってみる
第18章 助けを求めることはとても大切
第19章 心の底から思ったことを言う
第20章 自分の番は来たけど、ちゃんとできるかな?
第21章 無限のアイデア
第22章 ビジュアル思考で瞬時に記憶できる

本書の要点

  • 学習は3つの要素でできている
  • 統合学習とは何か?
  • 脳の個性に合わせた学習
  • 学習に最適な環境をつくる
  • 自分の力に合わせて学ぶ
  • 記憶と創造性の深いつながり
  • 無限のアイデア
  • 要約

第1章 子どもの脳が持つ無限の可能性

あなたの家に天才はいませんか?本書は、読者が隠された宝物を探し当てるためのガイドとなります。
その宝物とは、頭脳が持つはかりしれないほどの「潜在能力」と「学習意欲」、そして、「適切な環境」の三つがそろったときに、学ぶことから得られる「喜び」を指しています。

楽しくなければ学習じゃない。楽しいと感じると自然に学習効果があがる。学習は本来、人間の活動のなかでもっとも楽しいものであるはずなのです

第2章 リラックスして、自然体で学ぶ

学習能力をあげる三つの条件

第一に、真の学習は本来楽しい
第二に、真の学習は意識と潜在意識とを結びつける
第三に、真の学習は潜在意識に働きかける

スパルタ教育は知性に対する侮辱

命令は知性に対する侮辱であるばかりでなく、混乱を引き起こしているのです。理想的な教育とは、何よりもまず、子どもたちがすでに知っていることを引き出してやることなのです。

第3章 学習は3つの要素でできている

成功する教育と学習のモデル。
教育には「解読」「コンサート」「アクティベーション(活性化)」の三つの段階が不可欠であると言っています

教科書はこう読む。

私たちは無謀にも、全体像を把握せぬまま新しいことを学ぼうとしているのです。これからは学習の初めに解読を習慣づけたいものです。

音楽を使って長期記憶に定着させる。

新たな題材を長期記憶にスムーズに定着させるのが、この段階の目的です。
【コンサート・セッション】では、先生や親が、学習の核となる概念を盛り込んだ楽しい物語や脚本を朗読します。

バックにはバロックや古典派やロマン派の音楽を流し、その展開に合わせて朗読するのです。

第4章 統合学習とは何か?

サジェストロジー

サジェストロジーとは、「暗示の研究」を意味しています。
先生が意識していなくても、暗示はどんな教室でも作用しています。

けれども、先生が暗示のメカニズムを理解してコントロールしていないと、マイナスの結果や、ひどいときは破滅的な結果をもたらすことがあります。

先生が最初の授業で「きみたちにはこの科目はこの科目は難しくて退屈だろう」などと言えば、学習の効果があるはずがありません。

親や先生の変身

ですから、《統合学習》のキーポイントは、教えるテクニックよりも、親や先生がこの学習法をどこまで信頼できるかという点にあるのです。 

第5章 脳の個性に合わせた学習

右脳と左脳の働き。左半球は論理によって動き、言語的、数学的、連続的な学習をつかさどっています。いっぽう右半球は想像力に富み、直感的、音楽的、独創的な性質を持っています。

左脳か右脳かのいずれかに働きかけるのではなく、両者の働きを調和的に統合することを目的とすべきなのです。 

学習の型の大切さ

今のところ、①視覚型、②聴覚型、③運動感覚型、④活字志向型、⑤集団インタラクティブ型の五つのタイプに分類するのが一般的です。

  1 視覚型
視覚型の学習者は、絵や図表を使って教えてもらうことを好みます。

  2 聴覚型
聴覚型の学習者は、人から説明してもらうことを好みます。

  3 運動感覚型
運動感覚型の学習者は、新たなことを身につけるとき、体を動かして全身で感じることを好みます。

  4 活字志向型
活字志向型の学習者は、印刷物からたやすく知識を吸収できるので、読書が大好きです。

  5 集団インタラクティブ型
集団インタラクティブ型の学習者は、ディスカッションなど人と関わる活動に参加しているとき、本領を発揮します。

第6章 統合学習の実践

チームワークのすばらしさ。学習は正解を教え込むことよりも、質問することによって深さを増すのです。

あなたにもできる。子どもたちには学習を楽しむすばらしい能力が備わっていると信じています。
事前に周到な準備をしたうえで、教え込むことよりも質問することを重視して授業を進めます。

PART2 学習に最適な環境をつくる

第7章 ナンセンスな労働観から自分を解放する方法

私たちの学習に対する姿勢は、労働に対する考え方によって決まってしまう

怠惰は罪なの?

怠惰とは、より少ない労力でより多くの実りを得ようとすること。そんなふうに頭を使うことが習慣となれば、人生を充実させ、お金を節約し、天然資源の浪費を減らすことができるはずです

あなたはどう考える?

あなたにとって「労働そのもの」と「労働の果実」のどちらが大切でしょうか?

第8章 自分の力に合わせて学ぶ

すべては経験から始まる

「説明するな。例示せよ」

子どもは身をもって体験しなければ、何も習得することができません。したがって、学習は体験的なものであるべきです。

幸福の追求は、高い目標の追求である。困難に直面したとき、ふつうは三つの選択肢があります。

   ①避けて通る

   ②とりあえず、しのげる程度に努力する

   ③正面から立ち向かって乗り越える

子どもたちがそんな選択肢を迫られたときこそ、親が手助けをする大きなチャンスなのです。

第9章 望みどおりの人生にする

潜在意識はどこから生まれるか。潜在意識は、日常生活のあらゆる場面に影響するのです。

 

言葉づかいを変えてみる

潜在意識にはユーモアのセンスはないので、冗談と本気の区別ができません。ですから、冗談で自分をけなしている、自己評価が低くなってしまうのです。

ネガティブに考える習慣は捨てましょう。ポジティブに考える練習をして、それを習慣にしてしまうことです。

第10章 ネガティブな感情なんて吹き飛ばそう!

知能の限界という謎。ネガティブな感情は記憶のメカニズムが働くのを妨害するネガティブな感情を抱いていると、理路整然に考えることができなくなります。

体を使って、ストレス解消。蓄積したネガティブな感情を振り払うには、体を使うのが一番です。

話したり、笑ったり、泣いたり、震えたり、激怒したり、汗をかいたり、あくびをしたりすることによって、心がすっきりするのです。

第11章 協力の喜び

競争よりも協力のほうが生産的であることを示す証拠が続々と集まっているのです。子どもを燃え尽きさせる社会。現在では、誕生と当時に子どもを競争に駆り立てる親が増えています。

競争を強いられた子どもたちは、間違いなく無益な消耗に苦しみ、学習の成果もあがらないでしょう。

PART3 学ぶことが大好きになる

第12章 ちゃんと話を聞かない人たち

話を聞いてもらうための練習【シンク&リッスン】

聞き手は言葉を使わず、目を見ることで相手をサポートします。聞き手は、話し手が嬉しそうならにっこり笑い、深刻そうなら同じようにし、相手の話にうなずきたければそうしてもかまいません。

ただし、絶対にしゃべってはいけません。一方で、話し手は聞き手を見る必要はありません。

すごい効果を生む

聞いてもらうことの効果は、はかりしれません。実際に生徒の知力が向上するのを、私は何度も目の当たりにしてきました。

第13章 あなたが生まれてきてくれてうれしい。なぜかというと……

一兆ドル単位の損失。自分自身や他人に価値があることを認めないように教え込まれている。大人になるまでの間に大量の批判にさらされるうちに、他人のためになるのは批判だけだと教え込まれてしまうんです。

そのためにわが国が毎年被る損害はいったいどれほどだろうと、私はときどき考えることがあります。成功を求めるのは大したことではない

私たちはみなちゃんと成功する能力を持って生まれてきているので、あとはただそれをきちんと後押ししてやればよいのです。子どもの限界は子ども自身に決めさせればよいのです。

いかがでしたか?この本からどのような情報が得られましたでしょうか?

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エブリデイ・ジーニアス 「天才」を生み出す新しい学習法

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