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社員エンゲージメントの重要性と向上させるための取り組み方法を解説

作成者: 水落康稀|2023.6.1

社員エンゲージメントとは、社員や従業員が企業や組織に対して持つ情熱や忠誠心、やる気の程度を表す指標として重要視されています。高いエンゲージメントを持つ従業員は、仕事に対する熱意や自発性があり、結果として生産性の向上やチームワークの強化につながります。そのため、社員エンゲージメントを高める取り組みは、企業の利益の拡大や事業の継続に影響する重要な施策です。

社員エンゲージメントを高めるには、企業全体で良好な関係を構築し、誰もが積極的に経営に参画できる透明性のある取り組みが必要となります。また、そのためには、トップダウン型の意思決定とボトムアップ型の意思決定を効果的に使い分けることが大切です。

そこで今回は、社員エンゲージメントの重要性と向上させるための取り組み方法を解説します。自社の社員エンゲージメントを向上させたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

社員エンゲージメントとは?社員エンゲージメントの重要性

社員エンゲージメントとは、企業の従業員が、仕事に対して主体性を持ち、情熱や意欲をもって取り組む状況を表します。社員エンゲージメントは、従業員が仕事へ意欲的に取り組む姿勢を評価する重要な指標で、組織の成功やパフォーマンスに大きな影響を与えます。

そのため、社員エンゲージメントを高めることは、企業の業績や利益の拡大、しいては事業の安定的な継続と発展に大きく関係する重要な要素の1つです。

社員エンゲージメントを高めることで、企業に次のような影響があります。

  • ・社員(従業員)のモチベーションが向上する
  • ・社員のパフォーマンスが向上する
  • ・組織のチームワークと協力体制が強化される
  • ・社員ロイヤルティ(愛着や忠誠心)が向上する
  •  

上記のような影響により、企業にとって必要な目標達成を実現できるでしょう。

そこで以下では、社員エンゲージメントを高める具体的なメリットを解説します。

社員エンゲージメントを高めるメリット

社員エンゲージメントを高めることで得られるメリットには、主に次のようなものがあります。

  • ・社員や従業員の定着率の向上(離職率の低下)
  • ・生産性の向上
  • ・顧客満足度の向上
  • ・業績の向上
  •  

社員エンゲージメントの向上により、上記のような良い影響に期待できます。以下では、それぞれの理由を詳しく解説します。

社員や従業員の定着率の向上(離職率の低下)

社員エンゲージメントが高まることは、企業や組織への愛着と忠誠心の向上を意味します。そこで、社員や従業員が会社を辞めずに長く働いてもらうためには、社員エンゲージメントを高めることが重要です。

社員や従業員が定着することで、企業は新しい人材を採用するコストを削減できるため、その分の費用を既存の人材への教育や福利厚生の充実にあてることができます。これにより、さらなる社員エンゲージメントの向上に役立ち、社員や従業員の満足度が高まるという好循環を生み出すでしょう。

生産性の向上

上記のように、社員や従業員の満足度が向上することで働く意欲が増し、生産性が向上します。生産性の向上には、生産効率が上がるだけではなく、付加価値の向上にも寄与します。

生産性や付加価値が上がるメリットは、労働力不足の解消や生産コストの削減、働き方改革の実現などです。

また、社員エンゲージメントが高い企業は社会的な評価も高くなるため、企業イメージの向上やブランド力の強化にも繋がるでしょう。

顧客満足度の向上

社員エンゲージメントの向上による生産効率の向上は、結果として顧客満足度の向上にも寄与します。社員エンゲージメントが高い企業では、従業員が自発的に業務に取り組むため、積極的な商品開発や改善を繰り返しやすくなります。

このような、従業員の積極的な姿勢は、商品やサービスの顧客満足度の向上にも大きく影響する重要な要素です。

業績の向上

社員エンゲージメントの向上は、上記のように離職率の低下や生産性の向上、顧客満足度の向上に寄与します。これらの影響は、最終的に企業の業績の向上にも良い影響を与えます。

企業の売上と利益の向上や成長と発展など、社員エンゲージメントの高まりは、企業にとって最も大切な目標達成の重要なエネルギーとなるでしょう。

社員エンゲージメントを向上させるための取り組み方法7つ

それでは次に、社員エンゲージメントを向上させるための取り組み方法を解説します。社員エンゲージメントを高めるには、次の7つの取り組みが効果的です。

  1. 企業のビジョンを共有する
  2. 社員一人ひとりに合わせた職場環境の提供
  3. 満足度の高い職務の提供
  4. 社員教育制度の充実
  5. 適切な人事評価の実施
  6. 円滑なコミュニケーションの提供
  7. 社員のストレス管理を徹底する

以下で、それぞれ解説します。

1.企業のビジョンを共有する

企業のビジョンとは、企業が掲げる「具体的な目標」のことです。例えば、具体的な売上目標を明確に示すことで、従業員にやる気を起こさせるための指標とも言えるでしょう。

企業ビジョンは、企業ミッションのような漠然とした目的ではありません。そのため、必ず達成できる具体性と現実性が必要です。

企業のリーダーがビジョンを明確にして、企業組織全体で達成を目指すことで高揚感や一体感を生み出し、社員エンゲージメントが高まるように導きましょう。そのためには、具体的な数値目標や期限を設けるのが効果的です。

2.社員一人ひとりに合わせた職場環境の提供

職場環境は、社員や従業員のモチベーションに大きく影響します。近年は、新型コロナウイルスなどの影響により、社員がオフィスに出社して働くことにストレスを感じるケースがありました。このような場合、積極的にリモートワークを採用したことで、これまでよりも業績がアップしたという事例も見られます。

もちろん、すべての職種や業務にリモートワークを導入できるわけではありませんが、柔軟な働き方を提供・提案することで、社員エンゲージメントを高めるきっかけとなるでしょう。

そのため、社員や従業員一人ひとりにしっかりと寄り添いながら、企業のビジョンを達成させる取り組みが必要です。

3.満足度の高い職務の提供

社員や従業員に対しては、快適な職場環境を提供するだけでなく、満足度の高い職務の提供も重要です。満足度の高い職務を提供するためには、人材の適性を見極め、適切な人材教育と評価を行う必要があります。

適材適所に人材を配置することで、社員や従業員のパフォーマンスが最大限に発揮され、より効果的な事業の運営ができるでしょう。

ただし、特定の業務に少人数を固定すると、業務のブラックボックス化によるリスクが生じます。そのため、組織の円滑なコミュニケーション手段を提供し、透明性の高い業務の遂行が必要です。

4.社員教育制度の充実

上記のように、満足度の高い職務を提供するために、社員教育制度を充実させることも大切です。社員教育には、新入社員の育成だけでなく、既存社員への教育などさまざまです。

自社に必要な教育制度の構築を進めましょう。

社員教育に関しては「社員教育の種類と効果的なやり方|人材育成の目的や研修の流れを解説」の記事をご参照ください。

5.適切な人事評価の実施

適切な職務の提供には、適切な人材評価が必要です。そこで、経営者や特定のリーダーが主観で人材評価を下すのではなく、人事担当者を含めた客観的な評価基準を確立することが重要です。

人事評価に透明性を持たせることで、社員や従業員の良好な関係構築とモチベーションの向上、チームワークの強化にも影響するでしょう。

6.円滑なコミュニケーションの提供

円滑なコミュニケーションの提供とは、社内でSNSなどのツールを活用することではありません。そもそも、社内で誰もがアクセスできるSNSを使うのは御法度です。

ビジネス用のコミュニケーションツールを使うことはもとより、縦横斜めの繋がりをスムーズにして、各部門が柔軟にコミュニケーションを取りやすい環境を構築しましょう。

このようなシステムの構築は大手企業には難しいですが、中堅企業や中小企業では不可能ではありません。円滑なコミュニケーションシステムは、迅速な意思決定と良好な関係構築にも寄与します。

もし難しい課題に直面した場合などは、部署を横断した解決法を探ることも重要です。ぜひ柔軟な対応を組織全体で心がけましょう。

7.社員のストレス管理を徹底する

上記のような取り組みを行うことで、そもそも社員や従業員の身体的・精神的なストレスを解消できるはずです。しかし、個々に抱える仕事に対する悩みはさまざまあるため、簡単になくすことはできません。

そこで、人事を中心に、誰もが悩みや課題を相談できるシステムを構築しましょう。社内で窓口を設けることが難しい(専門家がいないなど)場合には、社外のサービスなどを活用するのもおすすめです。

これらを実現することで、社員エンゲージメントを向上でき、企業の業績アップに貢献することでしょう。

社員エンゲージメントの向上施策に対する課題

上記のような施策を回すことで、社員エンゲージメントを高めることができます。ただし、企業の体質によっては、社員エンゲージメントの向上を阻害する課題を抱えているケースもあります。

そこで以下では、社員エンゲージメントの向上施策に対する課題と事例について解説します。

古い企業文化や慣習

古い企業文化や慣習が残る企業では、社員エンゲージメントを高めることが難しいケースがあります。年配の経営者や熱血経営者がトップダウンで仕切る企業にありがちなケースです。

このようなケースでは、新しい企業文化を構築するための取り組みが必要です。例えば、企業経営者の積極的な学習や研修の受講が求められます。また、新しい視点を取り入れる柔軟な姿勢が必要です。

ただし、これらのことを経営者が自ら感じ、取り入れる気概が求められます。

人材不足による人材配置の不備

また、経営者が柔軟であっても、人材不足や人材配置の不備によって社員エンゲージメントの向上を阻害するケースがあります。このような場合には、慣習的な人事異動を減らし、人材教育に重点をおくことが大切です。

古い企業の慣習によって必要のない人事異動を行うことは、社員エンゲージメントだけでなく、企業の業務効率化にも悪影響を及ぼします。

まずは、今一度社員や従業員の評価を適切に行い、適材適所に人材を配置するように心がけましょう。

社員エンゲージメントのまとめ

このように、社員エンゲージメントの向上は、企業の業績や顧客エンゲージメントにも影響する重要な要素です。このような考え方を、これまで明確にしてこなかった企業も少なくないのではないでしょうか。

そこで、もし社員エンゲージメントの重要性や取り組みに疑問や質問のある方は、いつでもアルマ・クリエイションにご相談ください。あなたに最適なソリューションを提供いたします。

 

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