『THINK AGAIN』の要約|書籍紹介
タイトル:THINK AGAINー発想を変える、思い込みを手放す
著者:アダム・グラント
▲引用:THINK AGAIN
著者略歴
ペンシルベニア大学ウォートン校教授。組織心理学者。1981年生まれ。同大学史上最年少の終身教授。『フォーチュン』誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」、世界でもっとも重要なビジネス思想家50人(「THINKERS 50」)のうち一人に選ばれるなど、受賞歴多数。「グーグル」「ディズニー・ピクサー」「ゴールドマンサックス」「国際連合」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動も精力的に行なう。
ファシリテーターの感想・おすすめのポイント
この書籍は、思い込みを手放し、発想を変えるための「知的柔軟性」について考察する本
実は、生活の多くの面において、人は頻繁に再考している。
所持品などについては、私たちは喜んで古いものから目新しいものに切り替える。
流行が過ぎ去ればワードロープの中身は一掃されて旬の色合いや形のものが加えられるし、キッチンも時代遅れになれば、リノベーションされるだろう。
ところが、それが知識や見解となると話は違ってくる。
人はそう簡単に信念を変えないものなのだ。
人は疑うことの不快感よりも、確信することの安心感を好む。
私たちの思考は身体よりもずっと早くに柔軟性を失う。
私たちは、Windows95をいまだに使っている人を笑いものにする一方で、1995年当時に形成した観念を変えようとはしない。
熟慮を要する意見よりも、自分にとっての心地科学者の思考的枠組み、つまり、説教も不正探しも政治活動も行わない、まったく異なった思考モードを持つこと。
よい意見に好んで耳を傾ける。
既存の考えを新たな観点から見つめ直すことがいかに大事であるかそれを伝えるのが本書の目的である。
メンタル・フレキシビリティ(思考柔軟性)をどうすれば自分のものにできるか。
著者の専門は、働き方、導き方、そして生き方をいろいろな観点から見つめ直すこと、そして他の人にその手法を伝授することです。
目次
プロローグ
思い込みを手放し、発想を変えるための「知的柔軟性」について考察する本
Part 1
自分の考えを再考する方法
Chapter 1
- 今、自分の「思考モード」を見せて
- —あなたの中にいる牧師、検察官、政治家、そして科学者
- 「化石化した知識」を校正大事にしていないか?
- 牧師、検察官、政治家---誰もが持つ「三つの思考モード」
- 仮説、実験、結果、検証---科学者のように考えみる
- 「脳の処理速度」と「思考の柔軟性」の関係
- 「自分を疑う」という最強・最大の知性
Chapter 2
- どうすれば「思考の盲点」に気づけるか
- —「自身」と「謙虚さ」のバランスの取り方
- 能力の「過大評価」と「過小評価」から生じるもの
- ダニング=クルーガー効果---”知ったかぶり”に気をつけろ
- 自信過剰の最高峰「マウント・ステューピット」
- 「傲慢」にも「卑屈」にもなるな
- 「不安」や「自己否定の感情」を持つメリット
- 「努力して前進できる人」が心がけていること
Chapter 3
- 「自分の間違い」を発見する喜び
- —なぜ「過ちに気づく」ことはスリリングな経験なのか
- あなたの考えを支配する「内なる独裁者」
- 誰もが陥りやすい「愚かなこだわり」から自由になる方法
- 個人的感情に流されるな、固定観念を捨てよ
- 「外から入っている情報」に心を開いているか
- ジェフ・ベソスがいう「正しい判断ができる人」の条件
- なぜ「ミスを潔く認める人」ほど評価があがるのか
Chapter 4
- 「熱い論戦」(グッド・ファイト)を恐れるな
- —「建設的な対立」の心理学
- 「対立を避けてしまう心理」が確信を妨げる
- 「挑戦的なネットワーク」---耳の痛い意見がもたらすもの
- ”非強調的なギバー”からの指摘は「愛の鞭」
- 意見が合わない時に「理性的に反論」できるか
- 熱くあれ、だがカッとなるな
- 「口ゲンカ」ではなく「討論」を
- ”自分の見解への固執”の見つめ直し方
Part 2
相手に再考を促す方法
Chapter 5
- 「敵」と見なすか、「ダンスの相手」と思うか
- —議論の場で相手の心を動かす方法
- 「完璧な論理」と「正確なデータ」だけでは人の心は動かない
- 「一流の交渉人」だけが心得ている四つのポイント
- 「相手を圧倒する」よりはるかに大事なこと
- 「多すぎる論拠」が逆効果になる時
- 「自分のことを丸め込もうとしている」と思われないために
- 相手に「自分で決める余地」を与える効果
- NYウォール街の重役を前に私がキレてしまった話
- 「確信のない意見」を強く表現するよりも
- 「自分の弱みに気づける洞察力」という強み
Chapter 6
- 「反目」と「増悪」の連鎖を止めるために
- —相手の「先入観」「偏見」とどう向き合うか
- ヤンキースvsレッドソックス---「宿敵」への根深い悪感情
- 「当たり障りのないこと」でさえ敵意が生じる時
- どうすれば「宿敵への憎悪」を崩せるのか
- 仮説1「双方の共通点」を認識させる
- 仮説2「他者への思いやり」を強調する
- 仮説3「敵意は理不尽である」と気づかせる
- 「反事実的思考」で固定観念を捨て去れるか
- 「紋切り型に当てはめる」より「面と向かった対話」を
- 黒人ミュージシャンと白人至上主義者の対話
Chapter 7
- 「穏やかな傾聴」こそ人の心を開く
- —相手に「変わる動機」を見つけてもらう方法
- 「動機づけ面談」---自力で変われるように導くアプローチ
- 説き伏せることもアドバイスも必要ない
- 「コンサルティングの現場」での応用例
- 「相手を操る」のではなく「相手の最善を願う」
- 「相手を正してやりたい…」この反射をどう抑えるか
- 「ただ聴いてもらう」だけで人は安心して素直になれる
Part 3
学び、再考し続ける社会・組織を創造する方法
Chapter 8
- 「平行線の対話」を打開していくには
- —分断された社会の「溝」を生めるために
- 人は「曖昧さ」を嫌う---バイナリー・バイアスとは?
- 選択肢は「白」と「黒」以外にもある
- 複雑な問題の「本質」に切り込んでいくために
- 「不確実なこと」を率直につたえていく効果
- 「白黒つける」より「ニュアンスを認める」
- 「建設的な話し合いの場」で見られる感情の変化とは
- 「不都合な真実」が「刺激的な真実」に見えてくる時
Chapter 9
- 生涯にわたり「学び続けるチカラ」を培う方法
- —健全な懐疑新と探究心の育て方
- 「批判的に考察」し「建設的に論じる」力の伸ばし方
- 「アクティブ・ラーニング」の効果
- 「知識の詰め込み」だけでは再考する力は養えてない
- 哲学者ロバート・ノージックから受けたインスピレーション
- なぜ「成績優秀者」は社会で必ずしも成功しないのか
- 学ぶための最善の方法は「教えること」
- 思考錯誤し「新しい何か」を創造・発見する喜び
Chapter 10
- 「いつものやり方」を変革し続けるために
- —「学びの文化」を職場で醸成させる方法
- NASAとゲイツ財団での研究からわかったこと
- 「過ちから学べる組織」のつくり方
- NASAの悲劇はなぜ繰り返されたか
- ゲイツ財団での「心理的安全性」について
- 判断する才の「根拠」は熟考されているか
Part4 結論
Chapter 11
- 視野を広げて「人生プラン」を再考する
- —「トンネル・ビジョン」を回避するために
- 立場固定---「しっくりこない道」に固執してしまう心理
- 「将来の自己像」のレパートリーを広げる方法
- 「目的意識」と「行動力」を忘れずに
- 情熱的に生き、「意義ある人生」を送るために
- エピローグ
- インパクトのための行動
- 謝辞
- 監訳者あとがき--- 楠木健
- 「考えること」よりも「考え直すこと」の重要性
本書の要点
- Part 1
- 自分の考えを再考する方法
- Part 2
- 相手に再考を促す方法
- Part 3
- 学び、再考し続ける社会・組織を創造する方法
- Part4 結論
要約
「脳の処理速度」が早いからといって「柔軟な思考の持ち主」であるとは限らない。
人は疑うことの不快感よりも、確信することの安心感を好む。
既存の考え方を新たな観点から見つめ直すことがいかに大事であるか、それを伝えるのが本書の目的である。
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