『神話のマネジメント』の要約|書籍紹介
タイトル:神話のマネジメント
著者:神田 昌典
▲引用:神話のマネジメント
著者略歴
経営コンサルタント・作家。日本最大級の読書会『リード・フォー・アクション』の発起人。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済部に勤務。戦略コンサルティング会社、米国家電メーカーの日本代表として活躍後、1998年に経営コンサルタントとして独立。そして1998年に作家デビュー。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、“日本のトップマーケター"に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。現在は、ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。また、株式会社ALMACREATIONS代表取締役、公益財団法人・日本生涯教育協議会の理事を務める。
ファシリテーターの感想・おすすめのポイント
「マーケター神田昌典が、マネジメント本!?」
そう思われた方も多いはず。
しかし、経営コンサルタントとして稼げば稼ぐほど生じる、さまざまな問題を抱える多くの経営者・起業家と接してきた。
しかも、その問題は同じようなパターン、同じようなタイミングで現れることを発見した。
なぜなのか?
この本は、著者が答えとしてたどり着いた、事業を成長させるうえで避けては通れない、問題の本質を解き明かしていく。
- ・なぜ、売上8億円の会社が10億円を目指すと、会社に問題が勃発し、6億円に逆戻りするのか?
- ・なぜ、事業が成長し始める前に、人間関係の衝突が起こるのか?
- ・どういうタイミングで横領、分裂、さらには不倫、暴力団がらみの問題が起こりやすいのか?
- ・なぜ、神話の登場人物を理解することにより、誰もが幸福になれる組織を創れるのか?
- まさに、経営者や起業家が陥る「裏のマネジメント」に精通することによって、今までの次元を超えるビジネスリーダーへと進化するためのもの。
これが、あの伝説の集団、顧客獲得実践会のニュースレターで10年以上も前に語られていた内容だったのだ。
あなたも、うすうす感じているはずだ。
なぜ、同じような問題が繰り返し起こることを……。
- なぜ、マネジメントが“神話"なのか?
この本が、なぜ「神話のマネジメント」なのか?
あなたは不思議に思ったのではないだろうか。
しかし、会社が成長していく過程で、 経営者や起業家に起こる問題は、実は、神話パターンに沿って現れる。
つまり、経営者や起業家は神話に登場する主人公であり、さまざまな難局を乗り越えていくヒーロー(ヒロイン)なのである。
もし、こうした神話パターンに沿って問題が生じることが分かっているのなら……。
——問題解決策は事前に予測できる
この本は、問題が起こるタイミングを事前に予測し、解決策を事前に準備しておけるというこれまでのマネジメントの常識を覆す内容。
まさに“非常識"なマネジメント法なのである。
- ・神話パターンで現れる難局とは?
- ・稼げば必ずやってくる落とし穴とは?
- ・組織を成長させる「桃太郎伝説」とは?
- ・なぜビジネスの成功は、家庭の危機を生む?
- ・会社の成長に避けては通れないライフサイクルとは?
- ・あなた自身をマネジメントする法則とは?
- あなたは、この本を手にしたときから、過去ではなく、未来に向かう神話を歩み続ける。
目次
――混沌の中から新しい世界を創るマネジメントへようこそ――
第1章 アクセルを踏み続けると、必ず急カーブがやってくる
- ・アクセルを踏み続ける会社に潜む3つの危険性
- ・危険性1 営業を強化したばかりに、組織に亀裂が生じる
- ・危険性2 売上は急に増えている。なのに、気づいた時には銀行口座にカネがない!
- ・危険性3 収入はどんどん増える。でも家族の心はバラバラ
- ・顧客獲得から、ダントツ企業へ
- ・最短距離で、家庭も会社も幸せな経営者になるためには?
- ・仕組みが完璧であっても、ビジネスは成功するとは限らない
- ・私は借金で足を踏み外した?
- ・逆境をプラスに転じる学びの法則
- ・答えが見えないクイズ
- ・見たくないと押さえ込んでいた心の闇
- ・無価値感が作られる土壌・
- ・借金問題の結末
第2章 成長には「落とし穴」も付き物
- ・複数のプロジェクトを自動操縦できるマネジメント法
- ・問題が起こるタイミングを予測する「劇場思考」
- ・問題は「神話パターン」で発生する
- ・会社組織が崩壊するタイミング
- ・「桃太郎」に見る組織の人間模様
- ・4つの役割がうまくいく会社、いかない会社
- ・「サラリーマン的」ではうまくいかない理由
- 第1の落とし穴:導入期→品質問題、エネルギー不足
・なぜビジネスの成功は、家庭の危機を生むのか?
第2の落とし穴 成長期前半→家庭問題、夫婦問題
- ・あなたの問題が、孫まで続く
- ・「開き直り」が道を拓く?
第3の落とし穴 成長期後半~成熟期→組織の反乱
第3章 組織が安定的に成長するために
- ・組織の継続成長の鍵を握る「キジ」役
- ・脳のメカニズムに合った人間改造法
- ・まとめ役を育てるには?
- ・「社長のリーダーシップ」は、1人では発揮できない?
- ・ワープして新規事業を素早く立ち上げる
- ・"バカを量産する"システムとは?
- ・マネジャーって、いったい何?
- ・なぜ『マトリックス』は3部作で終わるのか?
- ・会社と社員を同時に幸福にするシステムとは?
第4章 ビジネスのライフサイクルを考える
- ・世界のライフサイクル
- ・クルーたちが命を失ったわけ
- ・トレンドを現金化するタイミング
- ・古いライフサイクルから、新しいライフサイクルに乗り換えるには?
- ・戦略と戦術は、両輪で動く
- ・ズバリ、言おう
- ・自分の位置付けをライフサイクルで確認する
- ・ビジネスを新しい成長に持っていくタイミング
- ・新しい成長カーブを作る
第5章 あなた自身のライフサイクルを知る
- ・逃げるが、勝ち
- ・自分の人生をコントロールできないという不幸
- ・一生懸命やっているからこそ言いたい。今から準備をしよう
- ・何のために会社に何十年も通う?
- ・衰退業界に身を置くのは辛いけど、使命を担うヒーローもいる
- ・使命感で取り組む商売vs打算で取り組む商売
- ・あなたの12年間を予測する
- ・やるべきことをやるべきタイミングで
- ・舵取りが一番難しい時期は?
- ・これからが冬の時代
- ・最近の若い奴は……
- ・どうして私は、毎回ベストセラーを飛ばせるのか?
- ・日本はフィリピン化する?
第6章 人生をマネジメントする成功法則
- ・今後5年間、楽しく働き、財を残すには?
- ・自分を催眠術にかける
- ・実際に、あなたのミッションを作ってみよう
- ・セルフイメージで、一瞬で自分を変える!
- ・半年後は、今この瞬間に決まっている
- ・あなたには先頭に立つ義務がある
神田昌典・最後のニュースレター
- ・70代の大経営者の知恵を活用
本書の要点
- 第1章 アクセルを踏み続けると、必ず急カーブがやってくる
- 第2章 成長には「落とし穴」も付き物
- 第3章 組織が安定的に成長するために
- 第4章 ビジネスのライフサイクルを考える
- 第5章 あなた自身のライフサイクルを知る
- 第6章 人生をマネジメントする成功法則
要約
――混沌の中から新しい世界を創るマネジメントへようこそ――
あらかじめ警告しておくが、この本を読んだところで、一般的なマネジメント書が描くように、安定的な組織が創れるようになるわけではない。
ビジネスを管理するのが「表のマネジメント」であれば、本書の内容は「裏のマネジメント」。
事業を成長させる上で避けては通れない、本質的な出来事の意味を解き明かしていく。
- ・なぜ、事業が成長し始める前に、人間関係の衝突が起こるのか?
- ・どういうタイミングで横領、分裂、さらには不倫などの問題が起こりやすいのか?
- ・なぜ、神話の登場人物を理解することにより、誰もが幸福になれる組織を創れるのか?
まさに、経営者や起業家が陥る「裏のマネジメント」に精通することによって、今までの次元を超えるビジネスリーダーへと確実に進化する。
一般にマネジメントスキルと言えば、仕事の現場から混乱をなくし、予想できる日常を創るためのスキルだ。
しかし、仕事場から混乱をいっさいなくしていくことに、もしあなたが本当に長けて行ったのなら、同時に失うものも大きい。
- ・不信感をつきつけられるからこそ、証明できるようになる自分の才能
- ・不安定の中で問いかけ続けるからこそ、見いだせる新しい市場ニーズ。
- ・理不尽の中で葛藤するからこそ、鍛えられる精神的タフネス
このような混乱をなくすことで、生じるデメリットを考えたとたんに、 混乱がもたらす本質的なメリットに気づき出す。
混乱の中に身を置くからこそ、あなたはリーダーとして大きく成長できる機会を手にしているのだ。
こうして開き直ってみると、今のあなたに必要なのは、予想できる日常を作り出す「安定のマネジメント」ではなく、予想できない非日常(ドラマ)の中で、時代を率いるリーダーを育成していくマネジメントー
つまり「神話のマネジメント」だと、考えられないだろうか?
「神話のマネジメント」について理解を深めると、あなたは同時に、一瞬にして豊かになる術を知る。
なぜなら、ビジネスリーダーは、周りを魅了するストーリーを語ることで、同時に富を生み出せる存在であるからである。
「富とは、努力や労働時間が創り出すものではなく、ストーリーを描き出した瞬間に、出現するものである」
この結論には、直感的に違和感を覚えるかもしれない。
ストーリーを描いただけではダメで、想像をカタチにするまでの努力が必要だろうと考えるのが、今までの教育だからだ。
ところが、私の視察によれば、「ストーリーの創出」と「富の出現」はイコールなのだ。
新しい神話(ストーリー)は、今までの認識を見直すことで、そこに新しい発見があり、新しい言葉を生む。
さらには、そこに新しい人が集い、新しい才能が芽生え、新しい現実が創造される。
このように新しい現実が創造される。
このように新しい富を創造する鍵は、神話づくりにある。
神話とは、過去を描く物語ではなく、新しい世界を生み出すための、最高のテクノロジーなのだ。
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