ARTICLES

新着記事

ノウハウ マーケティング

口コミマーケティングとは?重要性やメリット、具体的な実施手法を解説

口コミマーケティングとは、消費者が自発的に商品やサービスについて話したり、レビューしたりすることで、他の消費者に影響を与え、ブランドの認知度や購買意欲を高めるマーケティング手法です。

実際に日本の消費者の約8割が口コミを参考にして商品やサービスを選んでいるという調査結果があり、インターネットを介したWebマーケティングが主流となりつつある現代では、口コミマーケティングの重要性がさらに増していると言えるでしょう

そこで今回は、口コミマーケティングの重要性やメリット、具体的な実施手法について詳しく解説します。マーケターの方はもちろんのこと、営業職などの顧客に直接関わりのある職に就く方は、ぜひ参考にしてください。

口コミマーケティングとは?

docusign-7RWBSYA9Rro-unsplash

口コミマーケティングとは、一般的な消費者の話題(口コミ)を、意図的に活用して認知を広めるマーケティング手法です。

具体的には、口コミが広がりやすいように、消費者のレビューサイトを用意したり、キャンペーンを実施したりするプロモーション活動を指します。

口コミマーケティングでは、SNSやブログなどを利用して、自社の商品やサービスの情報を拡散します。SNSやブログの利用者は年々増加傾向にあるため、多方面から消費者にアピールすることが可能です。

また、インターネットで情報を拡散することにより、本来ターゲットとして想定していなかった層の人々にも、情報を伝えられる可能性があります。

口コミマーケティングの種類1:バズマーケティング

luis-villasmil-4V8uMZx8FYA-unsplash

バズマーケティングとは、商品やサービスに対する口コミを意図的に発生させて、認知度を向上させるマーケティング手法です。

バズは英語の「Buzz」が語源となっており、これは「噂になる」や「多くの人がガヤガヤと話す様子」を意味します。

バズマーケティングの代表的な手法

以下では、バズマーケティングの代表的な手法を解説します。

SNSキャンペーンの企画・実施

SNSキャンペーンとは、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを活用したマーケティング施策の1つであり、バズマーケティングにおいても中心的な手法です。

キャンペーンの実施期間中、フォローやリツイートなど特定のアクションを起こしてくれたユーザーに対して抽選でプレゼントを贈呈するなどの企画を行い、商品やサービスを宣伝します。応募してすぐに抽選結果がわかる「インスタントウィン」と呼ばれるキャンペーンも、バズマーケティングにおいては有効です。

また、指定したハッシュタグをつけた上で商品・サービスの感想をコメントすることを参加条件にするのも、口コミの拡散に効果的と言えるでしょう。

インフルエンサーの起用

インフルエンサーの起用も、バズマーケティングにおける中心的な手法です。インフルエンサーとは、InstagramなどのSNSを中心に、数千~数百万人のフォロワーを抱えている人のことです。

インフルエンサーは、ファッションや美容、グルメといった特定分野での情報発信を行っており、そのコミュニティ内において大きな影響力を誇っています。そのため商品・サービスをインフルエンサーに使用してもらい、その感想などを投稿してもらうことができれば、フォロワーに対しての強力な宣伝になる可能性があります。

画像や動画の投稿

画像や動画の投稿もバズマーケティングの手法として活用されています。多くのSNSでは、テキストだけでなく、画像や動画といったコンテンツも投稿できます。

そこで、テキストのみのコンテンツを投稿するよりも、画像や動画も併せて投稿したほうが視覚的にわかりやすく、ユーザーの興味を引くことが可能です。

SNSキャンペーンやインフルエンサーによる投稿の場合も同様です。また、自社で商品の面白い使い方などを動画コンテンツとして制作し、SNSで投稿するといった取り組みもバズマーケティングにおいて有効といえるでしょう。

自社商品やサービスのクチコミ募集

バズマーケティングでは、自社商品やサービスの口コミを募集するという手法も活用されます。SNSキャンペーンで口コミ投稿を参加条件にすることはもちろん、商品・サービスに対する感想を募集することもできます。

これらの手法で集めた口コミを企業側がSNS上で投稿することで、顧客の認知拡大や購買促進に繋げていくことが可能です。ただし、集めた口コミをSNS投稿するといった二次利用を行う場合は、口コミ投稿者の許可を得る必要がある点に留意しておきましょう。

オリジナルハッシュタグの活用

オリジナルハッシュタグを活用することも、バズマーケティングの手法として有効です。

ハッシュタグとはその投稿のキーワードのようなもので、「#○○」といった形で記載されます。投稿にハッシュタグを付けることで、その投稿が検索されやすくなります。

オリジナルハッシュタグとは、キャンペーンのために企業が作ったハッシュタグのことです。

例えば「#anaタビキブン」「#ケンタフォト」「#わたしの愛知」などがあります。それぞれ、旅の思い出、ケンタッキーフライドチキンに関する写真、愛知県の魅力がわかる写真を募集したキャンペーンです。

オリジナルハッシュタグには「#会社の名前+@」の形やキャッチフレーズのようなものがあり、キャンペーンであることがわかります。

キャンペーンの参加を促すときに、オリジナルハッシュタグは有効な方法です。

バズマーケティングのメリット

認知度・購買意欲が向上する

SNSは拡散性が高く、最終的に買うかどうかの決定はSNSの投稿が大きく影響します。

高い費用対効果に期待ができる

SNSによる情報やコンテンツの投稿にかかる費用は、他の広告手法よりも安く済むのもメリットです。

ユーザー満足度やロイヤルティが向上する

口コミは信頼性が高く、他者からも紹介されやすいため、顧客満足度やロイヤルティが高まります。

ブランドイメージや差別化を強化できる

オリジナル性や話題性があるキャンペーンは、ブランドイメージや差別化の強化にもつながります。

口コミマーケティングの種類2:バイラルマーケティング

bruce-mars-8YG31Xn4dSw-unsplash-1

バイラルマーケティングとは、インターネットやメールなどを使って、製品やサービスの情報を自然に広めるマーケティング手法です。

バイラルとはウイルスのように感染するという意味で、製品の情報が人から人へ伝わっていく様子を表しています。

バイラルマーケティングの主な手法

1次的バイラルマーケティング

1次的バイラルマーケティングとは、顧客に自然発生的に口コミを広げてもらう方法です。

2次的バイラルマーケティング

2次的バイラルマーケティングは、既存の顧客やファンを招待して口コミを広げてもらう方法を指します。

紹介埋め込みタイプ

紹介埋め込みタイプとは、商品やサービスを紹介する動画や記事などを、SNSに埋め込んで拡散させる方法です。

バイラルマーケティングのメリット

コストが低く、効果的に宣伝できる

バイラルマーケティングは、インターネットやSNSを利用して、口コミや拡散によって広く知られるようにする手法です。

そのため、広告費や人件費などのコストを抑えることができます。また、口コミや拡散によって、信頼性や説得力の高い宣伝効果を得ることができます。

どんなタイプのビジネスでも対応できる

バイラルマーケティングは、商品やサービスの種類に関係なく、適用できる手法です。

消費者のニーズや感情に訴えるようなコンテンツを作成すれば、どんなビジネスでもバイラル化する可能性があります。

幅広いオーディエンスにリーチできる

バイラルマーケティングは、インターネットやSNSの普及によって、世界中の多くの人々にリーチできる手法です。

そのため、特定のターゲット層だけでなく、さまざまな年齢や性別、国籍や文化の人々にアピールできます。

結果につながるのが早く、成長性が高い

バイラルマーケティングは、口コミや拡散によって、短期間で大きな反響を得ることができる手法です。

また、一度バイラル化すれば、自己増殖的に拡大していくため、長期的な成長効果にも期待ができます。

新しいマーケット手法を取り入れられる

バイラルマーケティングは、インターネットやSNSの変化に合わせて、常に新しいマーケット手法を取り入れることができる手法です。

例えば、動画や画像、音声やテキストなどの様々なメディアを使ったコンテンツや、インフルエンサーやユーザー参加型のキャンペーンなどの斬新なアイデアを実現できます。

顧客基盤を育てることができる

バイラルマーケティングは、口コミや拡散によって、顧客との関係性を築くことができる手法です。

顧客が自ら商品やサービスを紹介したり、感想やレビューを投稿したりすることで、ブランドへの愛着や信頼感を高めることができます。また、顧客同士のコミュニケーションや交流を促進することで、コミュニティやファンクラブを形成することも可能です。

口コミマーケティングで成功するコツ

krakenimages-376KN_ISplE-unsplash

企業や商品のコンセプトを事前に明確化しておくこと

口コミマーケティングは、消費者の口コミを活用して商品やサービスの認知度を高めたり、売り上げ向上につなげることが目的です。そのためには、企業や商品のコンセプトを事前に明確化しておくことが重要です。

コンセプトとは、企業や商品の存在意義や目指す方向性、独自性や魅力などを表現したものです。コンセプトを明確化することで、口コミを書く消費者に対して、どのようなメッセージを伝えたいのか、どのような反応を期待しているのかを伝えることができます。

また、コンセプトを明確化することで、口コミを読む消費者に対しても、企業や商品の特徴や価値をわかりやすく伝えることができます。

口コミを書きたいと思わせる仕組みを作ること

口コミマーケティングでは、消費者の口コミを増やすことが重要です。しかし、消費者は自発的に口コミを書くとは限りません。そのためには、口コミを書きたいと思わせる仕組みを作ることが必要です。

口コミを書きたいと思わせる仕組みとは、消費者に対して、口コミを書くことで得られるメリットや楽しさを提示することです。

例えば、口コミを書くことでポイントが貯まる、抽選でプレゼントが当たる、口コミのランキングに参加できる、口コミを書いた人の中から優秀な口コミを表彰する、などの仕組みがあります。これらの仕組みは、消費者に対して、口コミを書くことで自分にとってもメリットがあると感じさせることができるでしょう。

また、口コミを書くことで他の消費者とコミュニケーションができる、口コミを書くことで自分の意見や感想を発信できる、口コミを書くことで自分の知識や経験を共有できる、などの仕組みもあります。これらの仕組みは、消費者に対して、口コミを書くことで楽しさや満足感を得られると感じさせることが可能です。

口コミの拡散を重視しすぎないこと

口コミの拡散力とは、口コミがどれだけ多くの人に届くか、どれだけ多くの人に影響を与えるかということです。口コミの拡散力を高めるためには、SNSやブログなどのオンラインメディアを活用することが効果的です。

しかし、口コミの拡散を重視しすぎると、口コミの質や信頼性が低下する可能性があります。例えば、口コミの拡散を重視しすぎて、消費者に対して、口コミを書くことを強制したり、口コミの内容を操作したり、口コミの数を水増ししたりするといった類(たぐい)です。

これらのことは、消費者に対して、口コミが不自然で不誠実であると感じさせることがあります。その結果、消費者の信頼を失ったり、口コミの効果を減少させたりすることになるでしょう。

したがって、口コミの拡散を重視することは大切ですが、口コミの質や信頼性を維持することも忘れてはならない重要なポイントです。

商品やサービスと相性の良いインフルエンサーを起用すること

口コミマーケティングでは、インフルエンサーの起用も有効な手法となります。インフルエンサーとは、SNSなどで多くのフォロワーを持ち、その分野において影響力の高い人のことです。

インフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらうことで、そのフォロワーに対して、商品やサービスの魅力や特徴を伝えることができます。しかし、インフルエンサーを起用するときには、商品やサービスと相性の良いインフルエンサーを選ぶことが重要です。

相性の良いインフルエンサーとは、商品やサービスのターゲット層と重なるフォロワーを持ち、商品やサービスのコンセプトや価値観に共感できる人のことです。

相性の良いインフルエンサーを選ぶことで、口コミの効果を最大化することができます。

口コミマーケティングを学べるおすすめの1冊

神田昌典著:口コミ伝染病〜お客がお客を連れてくる実践プログラム〜

41JZ1G9ZN6L._SX322_BO1,204,203,200_

▲出典:口コミ伝染病〜お客がお客を連れてくる実践プログラム〜

  • 著者:神田 昌典
  • 出版社 ‏ : ‎ フォレスト出版 
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/3/10
  •  

この本では、口コミ5つの間違った常識とお客がしゃべりたくなる7つの引き金、口コミの伝染プロセス、鍵となる6つの設定条件、口コミを伝染させ売り上げもアップする5つのステッププログラムをわかりやすく解説しています。

「口コミ」をキーワードに、お客の話題になる会社づくり、営業販売戦略づくりをし、口コミを味方につけようという考えは、一般的にBtoCのみで有効と考えられるスタイルをBtoBでも活かすことができます。

本書は一部を会話形式で構成しているため、マーケティングの知識がない人でも読みやすく、非常に理解しやすい内容となっています。

ただし、実際のフィールドセールスのシーンでは役に立つ内容ばかりです。「口コミなんて関係ない業種」とお考えの営業マンも、絶対に一読の価値ある1冊です。

口コミマーケティングの成功事例と注意点

open-book-1428428_1920-4

口コミマーケティングとは、販売したい商品やサービスに関する口コミを意図的に広げて商品の宣伝をするマーケティング手法です。

口コミは、ユーザーの購買行動の最も大きな要因の一つとなっており、最近では多くの企業が口コミを利用したマーケティング手法を取り入れています。

口コミマーケティングで成功した事例としては、以下のようなものがあります。

Dropbox(ドロップボックス)

Dropboxは、無料でサービスを利用できるクラウドストレージサービスです。友達を招待してもらう仕組みを導入し、サービスの利用者数を大きく伸ばしました。

Airbnb(エアビーアンドビー)

Airbnbは、世界中の人々が自分の家や部屋を貸したり借りたりできるオンラインプラットフォームです。旅行者同士が口コミで互いに評価や感想を共有することで、信頼性や安全性が高まりました。

Ptengine(ピーティーエンジン)

Ptengineは、自動動車メーカー向けに開発されたAI技術です。車両内で音楽やナビゲーションなどを提供する際に、乗客からのフィードバックや評価を分析し、最適な体験を提供することで、満足度やリピート率が向上しました。

これらの事例からわかるように、口コミマーケティングは、商品やサービスの魅力や価値を伝えるだけでなく、顧客との関係性やエンゲージメントも高めることができます。

ただし、口コミマーケティングには注意点もあります。

例えば、口コミは自発的なものではなく強制的に行われる場合があるため、不正確や偏った情報が流れる可能性があるため、注意が必要です。また、口コミはインターネット上で拡散されるため、拡散力が低い場合や拡散されない可能性もあります。さらに、口コミは個人的な感想や意見であって、必ずしも客観的な評価ではないため、誤解や誤った判断につながるケースもあるでしょう。

これらの注意点を理解した上で、口コミマーケティングの施策を、安全かつ効果的に運用することが重要です。

口コミマーケティングのまとめ

このように、口コミマーケティングは、低コストで影響力の強い集客の手法です。

ただし、その使い方や運用に関しては、法律や社会の常識の範疇で行う必要があります。

そこでもし、口コミマーケティングに興味ある方や、疑問・質問のある方は、いつでもお気軽にアルマ・クリエイションにご相談ください。貴社に最適なソリューションを提供いたします。

 

  • 下記のボタンからは、日本一のマーケッター神田昌典氏が、あなたの目標に近づく原動力となる具体的で役立つ言葉を毎日紡いで配信中です。

    • 1. 毎日その日にぴったりのメッセージが明日の朝から自動的に届く
      2. 5 秒で簡単に読めるから、高度な内容でも頭に入ってくる
      3. 配信ごとに様々なテーマを取り扱うため、飽きずに楽しめる


    毎朝マーケティングのヒントとなる素敵なコトバが届きます!ぜひお試しください。

  • ▼詳しくは👇こちらをクリック▼

人を動かすコトバ365