ARTICLES

新着記事

人材育成

セカンドキャリアを企業が支援すべき理由|メリットや人的資本の概念を解説

セカンドキャリアとは、現在の職業から、新しい仕事に転職することを指す言葉です。セカンドキャリアは、社会で十分な経験を積んでいる人材が転職する際に用いられるのが一般的です。

現代では、少子高齢化による労働人口の減少や働き方の多様化などの影響から、充実したセカンドキャリアを重視する方が増えています。また、高齢者雇用安定法の改正により、70歳までの人材に就業機会を提供することが企業の努力義務となりました。

このように、国内の労働者不足を補うためにも、企業がセカンドキャリアの支援を行うことが重要です。そして、セカンドキャリアを支援する取り組みは、人的資本経営にも繋がるため、企業価値の向上にも役立つでしょう。

そこで今回は、セカンドキャリアを企業が支援すべき理由やメリット、人的資本の概念を解説します。セカンドキャリアの支援と、人的資本経営に取り組もうとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

セカンドキャリア支援とは?

linkedin-sales-solutions-i1MXZuHqD2k-unsplash-2

セカンドキャリア支援とは、個人が従来の職業から離れ、新たな仕事に進む際に提供される支援のことです。セカンドキャリア支援は、個人の関心や目標に基づいて新しいキャリアを探求し、転職に成功させるためのサービスやプログラムを提供するのが目的です。

セカンドキャリア支援には、主に以下のようなサービスがあります。

1.キャリアカウンセリング

キャリアカウンセリングは、キャリアカウンセラーが転職希望者と面談を行い、個人の関心や目標を明確化するためのサポートを実施します。

カウンセラーは、個人の経歴やスキルセットを評価し、新しいキャリアの可能性を探る役割を果たします。

2.スキル評価とマッチング

セカンドキャリア支援では、キャリアカウンセラーが個人のスキルや経験を評価し、新しい職業や業界とのマッチングを行います。

これにより、個人が既存のスキルを活かしながら、新たなキャリアに進むための方向性を見つけることができるでしょう。

3.教育・訓練プログラム

転職希望者が新しい職業や業界に進むためには、追加の教育や訓練が必要となる場合があります。

セカンドキャリア支援では、転職希望者に対して、必要なスキルや知識を習得するための教育プログラムやトレーニングの提供も行います。

4.ネットワーキングとコミュニティ

セカンドキャリア支援では、個人が新しいキャリアに向けて適切なネットワークやコミュニティを築くための支援も提供します。

これにより、転職希望者が業界の専門家や同じ志を持つ人々とのつながりを形成できるようになるため、転職に必要となる情報やアドバイスの収集が可能となります。

5.ジョブサーチ支援

セカンドキャリア支援では、転職希望者に、求職活動や転職に関するサポートを提供します。

具体的な支援内容は、履歴書や職務経歴書の作成支援、面接対策、求人情報の提供などです。

上記のようにセカンドキャリア支援では、個人の成長と幸福感を追求しながら、より充実したキャリアを築くためのサポートの提供を行います。

セカンドキャリアを企業が支援すべき理由

iStock-1169712161

企業がセカンドキャリアを支援することで、さまざまなメリットがあると考えられます。以下では、セカンドキャリアを企業が支援すべき理由について解説します。

1.従業員の満足度とエンゲージメントの向上

企業がセカンドキャリア支援を行うことにより、従業員の満足度とエンゲージメントを向上させる効果があります。

従業員が自身の関心や目標に合ったキャリアを追求できる環境を提供することで満足度が増し、仕事に対してより意欲的に取り組むことができるようになるでしょう。

2.モチベーションとパフォーマンスの向上

企業によるセカンドキャリア支援は、従業員のモチベーションとパフォーマンスを向上させる効果があります。

従業員が自身の関心や能力に合った仕事に従事することで、より充実感を得られ、高いパフォーマンスを発揮することが期待できるでしょう。

3.優秀な人材の獲得と定着

セカンドキャリア支援は、優れた人材の獲得と定着にも寄与します。

企業がセカンドキャリアをサポートすることで、多様な経歴やバックグラウンドを持つ人材を惹きつけることができるでしょう。また、従業員が長期的なキャリアの発展を追求できる環境を提供することで、定着率の向上にも期待できます。

4.柔軟性と適応力の強化に繋がる

企業がセカンドキャリア支援を行うことで、従業員の柔軟性と適応力を強化する効果に期待できます。

現代の労働市場は変化が激しいために、個人が柔軟にキャリアの選択と変更を行うことも必要です。そこで、セカンドキャリア支援を通じて従業員が変化に適応し、新たなキャリアの機会に積極的に取り組むことができるようになります。

5.社会的責任の履行

セカンドキャリア支援は、企業が社会的責任を果たす一環として位置づけられています。

従業員のキャリア発展を支援することは、個人の成長と幸福感を促進するだけでなく、社会全体の経済的な活力と人材の活用にも貢献するでしょう。

また、企業におけるセカンドキャリア支援は近年注目されている「人的資本」の概念にも通じるため、特に注力すべきポイントです。

そこで次の章では、人的資本経営の概念について解説します。

人的資本経営の概念とセカンドキャリア支援との関係

cytonn-photography-n95VMLxqM2I-unsplash

人的資本経営とは、企業や組織が従業員の能力や知識、スキル、経験などの人的資源を最大限に活用し、目標達成や競争力の向上を図るための戦略的なアプローチのこと。この人的資源経営と企業のセカンドキャリア支援は、密接な関連があります。

人的資本経営では、従業員を単なる労働力と捉えるのではなく、重要な経営資源として位置付けます。そして、企業が適切な人材の獲得や育成、活用、維持、離職管理などの人的資源の管理を行い、組織のパフォーマンスの最大化や競争力の向上を目指すのが目的です。

企業が人的資本経営を適切に実践することによって適材適所の人材を確保し、従業員の能力を最大限に発揮させることができるでしょう。また、これにより組織の効率性や生産性、イノベーション力の向上にも期待できるため、持続的な企業の発展を可能にします。

一方、セカンドキャリア支援は、個人のキャリアの変革や転職をサポートする取り組みです。セカンドキャリア支援では、従業員が従来のキャリアパスや職業から、新たなキャリアに進むための教育や訓練、アドバイス、ネットワーキングの機会などを提供します。

このように、人的資本経営とセカンドキャリア支援は組織と個人の双方にとって重要な要素であり、相互に補完的な役割を果たしています。

組織は従業員の能力開発とキャリア成長を支援することで組織の競争力を向上させる一方、個人は自己実現や幸福感を追求するためにセカンドキャリア支援を受けることがでるのです。

企業ができるセカンドキャリア支援の主な内容

headway-5QgIuuBxKwM-unsplash-4

それでは次に、企業ができるセカンドキャリア支援の主な内容について解説します。

企業ができるセカンドキャリア支援には、次の3つの観点からのサポートが必要です。

  • ・経済的な支援
  • ・時間的な支援
  • ・情報的な支援
  •  

それぞれ解説します。

経済的な支援

経済的なセカンドキャリア支援は、従業員がセカンドキャリアへの移行やキャリア変革を行う際に、経済的な負担やリスクを軽減するための支援制度や措置のことです。

企業が行う経済的支援には、給与補償・手当、教育・研修の費用補助、キャリア移行サポートの提供、ファイナンシャルプランニングの支援、柔軟な労働条件の提供などがあります。

経済的なセカンドキャリア支援を企業が行うことで、従業員の経済的な負担を軽減し、安心してキャリア変革に取り組むことができるでしょう。

企業がこれらの支援制度を提供することで、従業員のセカンドキャリアへの意欲を高め、組織と従業員の双方にとってメリットをもたらすことが期待されます。

時間的な支援

時間的なセカンドキャリア支援は、従業員がセカンドキャリアの追求に時間を割くことができるように支援する制度や措置のことです。

企業が行う時間的支援には、休暇制度、プロジェクトからの解放、フレックスタイムやリモートワーク制度の導入などがあります。

このような時間的な支援により、従業員がセカンドキャリアに集中し、新しいスキルや経験を獲得するための時間と柔軟性を確保できるでしょう。

企業がこれらの支援を提供することで、従業員のセカンドキャリアの成果を促進し、組織の柔軟性と創造性を高めることに期待ができます。

情報的な支援

情報的なセカンドキャリア支援は、従業員がセカンドキャリアに向けて必要な情報を提供し、適切なサポートを行うことです。

企業が行う情報的支援には、キャリア情報、 プログラム・トレーニング情報、キャリアアセスメント、メンタリング・コーチング、ネットワーキング機会などの提供が含まれます。

これらの情報的なセカンドキャリア支援によって、従業員がセカンドキャリアに関する正確な情報を獲得し、適切な決断が可能となります。

企業が情報の提供やサポートを行うことで、従業員のセカンドキャリアの成功を促進し、成果を最大化することに期待ができるでしょう。

出向を活用したキャリア支援もある

patrick-tomasso-fMntI8HAAB8-unsplash

出向とは、従業員を通常の勤務先から一時的に別の会社や部署、プロジェクト、場所に派遣することです。出向は、従業員の経験やスキルの向上、組織内の相互理解や連携強化、キャリアパスの多様化などの促進に繋がります。そのため、出向が従業員のキャリア支援の一部として位置づけられるケースがあります。

出向した従業員は一定期間を経て元の勤務先に戻ることが前提であるため、就業先で新たな経験を積んだ後に、そこで得た有益なノウハウなどをもたらしてくれるでしょう。

そこで、出向が行われる際には、従業員の意欲やスキルに合わせた適切なサポートやフォローアップが行われることが重要です。企業は出向を通じて従業員の成長や経験の多様化を支援し、組織と従業員の両方にメリットがあるようにすることが大切です。

セカンドキャリアを企業が支援すべき理由のまとめ

このように、企業がキャリア支援を積極的に行うことは、従業員だけでなく自社の組織にも大きなメリットをもたらします。

近年は人材不足が社会問題となっており、上記のようなキャリア支援の実施が、社外のステークホルダーや求職者に対しても良いアピール材料となるでしょう。

もし、セカンドキャリア支援についての質問や疑問がある方は、ぜひアルマ・クリエイションにご相談ください。貴社に最適なソリューションを提供いたします。

 

また下記のボタンからは、日本一のマーケッター神田昌典氏が、あなたの目標に近づく原動力となる具体的で役立つ言葉を毎日紡いで配信中

1. 毎日なぜかその日にぴったりのメッセージが自動的に届く
2. 5 秒で簡単に読めるから、高度な内容でも頭に入ってくる
3. 配信ごとに様々なテーマを取り扱うため、飽きずに楽しめる

毎朝マーケティングのヒントとなる素敵なコトバが届きます!ぜひお試しください。

  • ▼詳しくは👇こちらをクリック▼

人を動かすコトバ365