コピーライティングのコツ|効果が上がる説得力のある文章を書く方法
コピーライティングと聞くと「プロが書くかっこいい言葉」や「難しい文章」を思い浮かべる方がいるかもしれません。
またコピーライターという職業は、高学歴で語彙力の豊かな人だけがなれる、クリエイティブな仕事といったイメージをお持ちの方も多いはず。
しかし、良いコピーを書くのに難しい言葉やテクニックは必要ではありません。むしろ、誰が読んでもわかりやすく、読んだ人がイメージしやすい方が「良いコピー」の条件と言えるでしょう。
では具体的に良いコピーを書くためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
今回は、そんな「コピーライティングのコツ」を以下の順で詳しく解説します。
- ・コピーライティングとは?
- ・人の心を動かす文章を書くコツ
- ・コピーライティングの効果を高めるコツ
- ・わかりやすい文章を書くコツ
・コピーライティングのコツのまとめ
これからコピーライターを目指す方はもちろん、Webライターやセールスライターなどのビジネスに関する文章を書く機会のある方も、ぜひ参考にしてください。
コピーライティングとは?
コピーライティングとは「言葉や文章を使って、人の心を動かすこと」を意味します。
これは、コピーライターだけでなく、Webライターやセールスライターにとっても必要不可欠なキーワードです。
良いコピーを定義づけると「読者(顧客)の気持ちを大きく動かすことができ、ワクワクドキドキさせて行動せざるを得なくさせる」ことと言えるでしょう。
そんな良いコピーには、自分が売りたい商品やサービスによって、顧客となるターゲットの悩みや痛みを解決できるという説得力があります。
そんなコピーを書くためには、自分が紹介したい商品やサービスにどのような強みがあり、顧客の持つ悩みをどのように解決できるのかを明確にしなければなりません。またその結果、顧客にどのような成功や満足といったベネフィットを提供できるかが重要です。
このように、顧客の悩みや欲求に対し、自分がおすすめする商品やサービスを使うことで簡単に解決できる理由をわかりやすい言葉で伝えることが、コピーライティングの基本です。
人の心を動かす文章を書くコツ
人の心を動かす説得力のある文章には『PASBECONA(パスビーコーナ)』という公式があります。
この『PASBECONA(パスビーコーナ)』とは、次の9つの項目に沿って文章を書くことで、人の心に突き刺さる文章を自然にかける公式です。
- Problem(問題)
- Affinity(共感)
- Solution(解決策)
- Benefit(利得)
- Evidence(証拠)
- Contents(内容)
- Offer(提案)
- Narrow down(絞り込み)
- Action(行動)
この9つの項目に沿った文章をかくだけで、人の心を本当に動かせるの?と思った方に、実際によく使われるコピーライティングの事例を紹介します。
以下では、この9つの項目ごとに、良く使われるコピーライティングの事例をあてはめてみましょう。
1. Problem(問題)
まず最初に、自分が商品やサービスを紹介したいターゲットに「問題」を定義します。
ここでは「痩せたい人」をターゲットにしながらよくある事例を紹介しましょう。
たとえば「夏を前に新しい水着で海やプールへ行きたいけど、ちょっとお腹周りが気になる…。そんな方方も多いのではないでしょうか?」など。こんなフレーズを、1度は聞いたことがあるでしょう。
商品やサービスを言葉で売るときは、まずターゲットの「問題」を定義して、解決してあげることが重要です。そこで、誰もが「そうそう!」と感じるフレーズを準備することが大切になります。
2. Affinity(共感)
次に行うのが「共感」すること。ターゲットに寄り添いながら共感し、解決策があることを優しく示します。
たとえば上記の続きで言うと「実際に多くの方がそんな悩みを持っています。でも大丈夫です!今日ご紹介する〇〇を飲めば、あなたのお悩みを解決できます!」
このようにターゲットに優しく共感し、安心感を与えることで、続きを見たり読みたくなるでしょう。
3. Solution(解決策)
そして次に提示するのが「解決法」です。痩せたい人には「痩せる方法」を伝授します。
「水着を新調したいけど、ちょっとお腹周りが気になるといったお悩みをもつあなたに。今日おすすめするのが〇〇ドリンクです。この〇〇を毎朝コップ1杯飲むだけで、お腹周りがスッキリと痩せられます」
さらに、もっと強くアピールしたいときは「なかなか痩せられないあなたに、今すぐ簡単にできるたった1つのダイエット法」など、数字を使って印象付ける手法もあります。
4.Benefit(利得)
Benefit(利得)では、上記の「この〇〇を毎朝コップ1杯飲むだけで、お腹周りがスッキリと痩せられます」といった、具体的なユーザーへの利益を強調します。
なぜこの商品をおすすめするのかや、この商品を使うことでユーザーにどのように成功し、どのような素敵な未来を提供できるかを示しましょう。
5.Evidence(証拠)
Evidence(証拠)とは、この商品を使って実際にどれだけの成功データがあるかなどを、ユーザーが一目で理解できるように示す必要があります。
学術的なデータはもとより、具体的に「〇〇%の方が効果を感じています!」というように、数字を使ってわかりやすく示すのも良い方法です。
6.Contents(内容)
Contents(内容)では、提供する商品やサービスがどのようなものかを、わかりやすく示すことが大切です。
上記の商品を例にすると「爽やかな柑橘ジュースのような飲みやすさで、毎朝飲むのが嬉しくなる“美味しく飲めて、楽しく痩せられるドリンク”です!」など、ユーザーが欲しくなるような内容を詳しく解説しましょう。
7. Offer(提案)
では次に、文章の流れを大切にしながらターゲットに購入を促す「提案」をします。
たとえば「今なら1ヶ月分のご購入で、購入代金20%割引します」など、具体的な数字を入れてアピールしましょう。
8. Narrow down(絞り込み)
ここまで来たら、次は更に購買意欲のある方だけを絞り込みます。
たとえば「今回ご購入いただけるのは、本当に痩せたい方だけ」など、この言葉で「あなたが対象です」と訴えかけます。
9. Action(行動)
そして、最後に行動を促します。
「購入いただけるのは、今から30分以内にお電話いただいた方限定です!本当に痩せたいと思った方は、今すぐお電話を!」このように、できるだけすぐに行動してもらえるように誘導しましょう。
コピーライティングの効果を高めるコツ
それでは次に、コピーライティングの効果を高めるコツを紹介します。
以下が、コピーライティングの効果を高める11のコツです。
- ・キャッチコピーでターゲットの心を掴む
- ・書き出しで文章を読むメリット(結論)を伝える
- ・好奇心を刺激する
- ・小見出しを効果的に使う
- ・一文一義で書く
- ・読者目線で書く
- ・話しかけるように書く
- ・分かりやすい言葉で書く
- ・図・表・箇条書きを上手く使う
- ・正確な数字を使う
- ・不必要な言葉を使わない
以下で詳しく解説します。
キャッチコピーでターゲットの心を掴む
ここで言うキャッチコピーとは、文章のタイトルのこと。タイトルは、ターゲットとなる読者やユーザーが必ず目を通す大事な言葉です。
タイトルを見ただけで「読みたい!」と思わせるコピーを考えましょう。
書き出し(リード文)で読むメリット(結論)を伝える
文章の書き出し(リード文)は、特に重要です。
せっかくタイトルを見て読む気になってくれた読者が、このリード文がつまらないと離脱してしまう可能性があります。
リード文で大切なことは、この記事を読んでくれた読者に、どのようなメリットがあるかを伝えることです。そのために、まずは結論(メリット)をしっかりと伝えましょう。
好奇心を刺激する
コピーライティングの基本は、読者の好奇心を刺激すること。そこで有効なのが、先ほど解説した「PASBECONA(パスビーコーナ)」です。
PASBECONA(パスビーコーナ)の法則に沿って書くだけで、ターゲットの心に刺さる文章が書けるでしょう。
小見出しを効果的に使う
見出しとは、文章の段落ごとに短いタイトルを付ける方法です。この記事でも、文字の大きさを変えて「大見出し」と「小見出し」を使っています。
小見出しを効果的に使う事で、その段落で伝えたいことが分かりやすくなります。
一文一義で書く
一文一義は、1つの文章で1つの事を伝える手法です。最もシンプルな方法で、コピーライティングの基本文章となります。
たとえば「今日は夕焼けが綺麗なので、明日はきっと晴れると思う」という文章を一文一義で書くと「今日は夕焼けが綺麗だ。明日はきっと晴れるだろう」となります。
このように、伝えたいことをシンプルに書くのがポイントです。
読者目線で書く
ここで言う「読者目線」とは「読者に寄り添う」という意味です。
「あなたは~○○でお悩みではありませんか?」など、よくあるテンプレートの1つですが、実際に悩みのある方を早く抽出できる便利な言葉です。
コピーライティングでは、多くの方に読んでもらうよりも、顧客や見込み客に読んでもらうことを優先します。そのため「常に読者目線で書く」ことが重要です。
話しかけるように書く
「話しかけるように書く」といっても「馴れなれしく書く」わけではありません。
よくある失敗例が「皆さんは○○でお悩みではありませんか?」という表現。これをもっと具体的に限定し「あなたは○○でお悩みではありませんか?」と書く方が、読者に親近感を与えることができます。
このように、読者に寄り添いながら、親密になれるような語り口調で書いてみましょう。
分かりやすい言葉で書く
「専門用語を使いすぎる」ことは、読者にわかりにくい表現となる可能性があります。
「この文章を読むメリットは〇〇です」を、わざわざ「この文書を読むベネフィット(価値)は〇〇です」と書く必要はありません。できるだけ、普段使う言葉を意識して書きましょう。
図・表・箇条書きを上手に使う
数字や変化、項目の多い内容は、図や表、箇条書きを使い、分かりやすく伝えましょう。
できるだけ正確な数字を使う
正確な数字とは、実数が分かっているときには「できるだけ詳細に伝える」ことです。
約20万人と記すより「199,625人」と書く方が現実味があります。そして、実数を使う際は、必ず根拠となる資料などを添付しましょう。それは、後で解説する「記事の権威性」に影響するからです。
不必要な言葉は使わない
これもミスをしやすいポイントです。余計な接続詞や修飾語などはできるだけ削除して、冗長表現を無くし、できるだけシンプルな文章を心がけて書きましょう。
わかりやすい文章を書くコツ
ここでは、わかりやすい文章を書くコツを紹介します。
わかりやすい文章を書く際は、以下のコツを意識しましょう。
- ・PREP法で書く
- ・少ない言葉で詳しく書く
- ・抽象的より具体的に書く
- ・主語と述語を分かりやすく配置する
- ・読点の打ち方に気を配る
- ・代名詞を使い過ぎない
- ・同じ文末を繰り返さない
- ・専門用語には説明を加える
- ・二重否定を使わない
- ・推敲(すいこう・文章を作る際に何度も練り直すこと)する
- それぞれ解説します。
PREP法で書く
PREP法とは『結論・理由・例・結論』の順に文章を書く手法で、要点を分かりやすく簡潔に伝えるのに役立ちます。
少ない言葉で詳しく書く
少ない言葉で、情報を詳しく提供できる文章は、分かりやすくて良い文章です。PREP法を応用することで、比較的簡単に実行できるでしょう。
抽象的より具体的に書く
たとえば「長年にわたり多くの人に愛されている会社です」このような文章は、意外に抽象的でわかりにくいものです。
それよりも「創業から100年にわたり述べ1000万人のお客様にご購入いただいています」の方がイメージしやすくなります。
数字などを効果的に使い、具体的な表現を心がけましょう。
主語と述語を分かりやすく配置する
「私は、昨日のオリンピックの試合で金メダルを獲得したシーンを見て、感動しました」このように、主語と述語が離れている文章は、間延びした印象を受けます。
そこで「昨日のオリンピックの試合で金メダルを獲得したシーンを見て、私は感動しました」のように、主語と述語を近づけると読みやすくなるでしょう。
読点の打ち方に気を配る
読点の付け方には、実は明確なルールはありません。読者が読みやすいように、適度に使いましょう。
代名詞を使い過ぎない
1つの文章に代名詞(彼・この・その・これ・それなど)を多用すると、文章の意味が伝わりにくくなります。できる限り具体的に書くことが、コピーライティングの書き方の基本です。
同じ文末を繰り返さない
同じ文末を繰り返すと文章が単調になります。「~です」や「~ます」などは、連続しやすい文末です。
できるだけ3回以上連続しないように注意して使いましょう。
二重否定を使わない
たとえば「二重否定を使うと、読者が読みにくくなるリスクがないとは言えません」これが二重否定です。
この文章では「二重否定を使うと、読者が読みにくくなるリスクがあります」の方が分かりやすい文章になります。
推敲(すいこう・文章を作る際に何度も練り直すこと)する
一度書いた文章を推敲することで、より分かりやすい文章を作成することができます。
慣れないうちは特に注意して、何度も音読みしながら読み返してみましょう。
専門用語には説明を加える
ライティングをしていると、専門用語などが頻発することがあります。そんな時は、上記の推敲(すいこう・文章を作る際に何度も練り直すこと)のように()を使って解説文を入れると意味が伝わりやすく、読者に親切な印象を与えます。
コピーライティングの説得力を高めるコツ
コピーライティングでは、以下のような「盛り込むべき訴求要素」があります。この訴求要素を加えることで、文章の説得力がさらに高まるでしょう。
コピーライティングの主な訴求要素は以下の8つで、これらを上手に盛り込むだけで、記事の説得力が大きく向上します。
- ・効果の訴求
- ・期間や時間の訴求
- ・方法や難易度の訴求
- ・価格訴求
- ・実績の訴求
- ・権威性の訴求
- ・緊急性や限定生の訴求
- ・専門性や好奇心の訴求
それぞれ解説します。
効果の訴求
あなたがおすすめする商品やサービスを使う事で得られる効果を明確に伝えましょう。
より具体的な効果を訴求できれば、他の競合よりも強い印象を与えられます。
期間や時間の訴求
期間や時間の訴求も大切な要素です。あなたがおすすめする商品やサービスを使う事で、いつ効果が出て、いつ成功できるのかを明確に提示しましょう。
また、購入できる期限を設定するのも、期間や時間の訴求の重要な要素の1つです。
方法や難易度の訴求
ターゲットとなる顧客が、あなたのすすめた商品やサービスを使うとき、どのくらい簡単に使えるのかを明示しましょう。
「毎日1回飲むだけ」や「1日たったの5分だけ」など、具体的に示すと効果が高まります。
価格訴求
価格訴求では、無料、半額、返金保証などを積極的にアピールします。
価格は、顧客にとって最も気になる訴求ポイントの1つと言えるでしょう。
実績の訴求
実績の訴求には、○○実績№1、売上1位、顧客満足度99%、〇〇セレクション金賞受賞など、さまざまな基準があります。
あなたが推奨する商品やサービスに訴求できる実績があれば、積極的にアピールしましょう。
権威性の訴求(医学博士監修など)
権威性とは、社会的に認められた資格を持つ人が「お墨付き」を与えることで、記事や広告の信憑性が高まります。
社会的に認められた資格には、比較的難易度の高い医学博士や弁護士、公認会計士などが例として挙げられるでしょう。
緊急性や限定生の訴求
緊急性や限定性とは、限定〇台のみ、先着〇〇名、今から30分限定など、数量や時間などを限定するケースが多く使われています。
専門性や好奇心の訴求
専門性や好奇心の訴求とは「〇〇にお悩みのあなた」や「あなたの常識は間違っている!」など、ターゲットの潜在意識や意外性を訴求する手法です。
これらの訴求を効果的に使う事で、記事や文章の説得力が高まるでしょう。
コピーライティングのコツのまとめ
このように、コピーライティングの効果を高めるコツには、さまざまな要素があります。
しかし、それぞれの内容を見て分かるように、難しいテクニックや言葉が必要でないことをご理解いただけたのではないでしょうか?
ぜひこれらのポイントを押さえて、あなたもコピーライティングにチャレンジしてください。
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