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自分のセールスポイントが見えてきた

2017.01.19
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リーディング・ファシリテーターの下良果林(しもらかな)です。

リードフォーアクションの読書会は、
ただ「事前に読まなくていい」「ワークショップ型」
というだけではありません。
実は、参加した人に「変容」を促します。

リードフォーアクションのリーディング・ファシリテーターは、
参加された方々に変容を促すファシリテーターでもあるのです。
もちろん、リーディング・ファシリテーター自身も、
自らのうちに起こった変容を体験している人たち。

今回は、独自に開催されている読書会のほか、
Smile study倶楽部での読書会も
おこなっていらっしゃる榎本すみをさんに、
ご自身に起こった変容と成長についてお話をうかがいました。


※ちなみに、年号に添えて書かれているタイトルは
神話の法則 夢を語る技術』(クリストファー・ボグラー著)、
テーマとして書かれているものは
英雄の旅 ヒーローズ・ジャーニー
12のアーキタイプを知り、人生と世界を変える』
(キャロル・S・ピアソン著、鏡リュウジ監修、鈴木彩織翻訳)
からとったものだそうです。

* * * * *

(1) 第一のステージ
【最も深い洞窟への接近】どん底を見た2013年
ヒントを求めて読書会へ

2013年1月末に、警視庁を辞職しました。
それまであまりに忙しかったので、
辞めてから何をするかは明確に考えていなかったですね。
楽天家なので「どうにかなるだろう」と(笑)。

幼い頃、親が持っていた東洋医学の本を読んでいて
興味があったのと、中国への留学経験があり現地に知人もいたこと、
それから当時「全脳思考」(現フューチャーマッピング)と
呼ばれていた講座で「薬膳食材の卸をするのがいいよ」と
アドバイスを受けたこともあり
「漢方・薬膳で繋ぐ家族の絆」をテーマに起業しました。

セールスレターを学び、それをもとにFAXで売り込んだところ、
六本木のフレンチ・西麻布のイタリアン・赤坂の中華料理屋などから
注文をいただきました。
でも継続的な取引とはならなかった。
「飲食店の内情を知る必要がある」と思い、
イタリアンバールのホールスタッフとして働きました。

そこで、お客さんの顔色や表情、雰囲気などを探り、
会話の中から好みを知り声をかけていくという
コミュニケーション術を学びましたね。

ですが「どうにかなる」と思って起業したのに、資金は減る一方。
楽観的な私もさすがにめちゃくちゃ焦りました。
「これではまずい」と、個別指導塾の講師のほか
コンビニのバイトもやりました。
元・刑事なのでリスクコンサルタント
としての仕事も来るかな、と
何となく思っていたところもあったのです。

でも、お付き合いのある経営者さんの事業規模だと
「それよりもまず売上」とおっしゃっていて。
自分のスキルがどのターゲットにマッチしているのか、
当時はまったくわかっていなかったんですよ。

何かビジネスのヒントになるものはないか、
と必死でセミナーを探して回ったのですが、
受講料が高いものは手が出せない。
そこで何回か参加したのが
リードフォーアクションの読書会でした。

その経験が、リーディング・ファシリテーター
としての原点ともいえますね。
ビジネスのヒントや、一緒にやっていく仲間がどうしても欲しい、
でも高い参加料は出せない。
そういう人が集まるのが読書会なんだ、と思っています。
だから私の読書会では、参加料はなるべく低くおさえたい。

「向上し続けたいあなたのための、安心できる居場所」
をテーマとしたSmile study倶楽部は2016年に発足しましたが、
もし2013年の段階で既にあったとしたら、
間違いなく自分も参加していたでしょうね。
そうはいっても、2013年の時点では、
まさか自分がリーディング・ファシリテーターになるとは
思ってもみませんでした。

(2) 第二のステージ
【最大の試練】向いているとは思っていなかったことに
ヒントを見出した2014年

とあるセミナーチームの運営サポートに入り、
セミナー映像の制作・販売の仕事をしました。
何から何まで私ひとりで全部やったので大変でしたが、
その経験はのちに立川市でコミュニティデザインの活動をするにあたって
大いに役立ちました。

立川のコミュニティデザインプロジェクトは
ワークショップをおこなっていて、
既にファシリテーションの概念も
持っているようなところでした。
この年、大学受験予備校で講師をすることになるのですが、
そこでもおこなっていたのは個別指導ではなく、
どうしたら課題を解決できるかを話し合うファシリテーション。

実は、リードフォーアクションの
読書会に参加するようになって、
家族や友人相手に見よう見まねで
読書会を開催していたことがあるんです。

そうしたファシリテーターのまねごとや
予備校講師の経験から
「大勢を相手に話すということはこういうことか」
というのがわかってきた時期がちょうどこの頃。
やってみて「自分でもできるんだ」
という手ごたえを感じました。
生活していくため、
必要に迫られて始めた講師の仕事ですが、
やってみて初めて「向いているんだな」と。

講師として「場」をファシリテートしてみて気づいたのは
「人が集まればパワーが生まれ、そしてそれが伝染していくんだ」
ということ。
皆が勝手にお喋りして、
盛り上がって盛り上がってもう止まらない、
という状況が好きですね。
逆に萎縮して発言を控えてしまうことがないように
「場のマネジメント」を心がけています。

といっても、好き勝手喋っているように見えて、
よくよく耳を傾けるとちゃんと課題に対して
話し合っていることがわかるんですよ。

(3) 第三のステージ
【報酬】インタビューをきっかけに、
新たな段階へ進んだ2015年

講師時代の知人がクリエイターに転身し、
その縁でクリエイター向けWEBマガジンの
インタビューを受けることになりました。
インタビュー記事はこちら
その時に思ったのが
「インタビューを受けるのに、肩書がないとカッコ悪いな」(笑)。

ちょうど「榎本さんと一緒に仕事したい」
と言ってくれた子がいたので、
その子のイメージを参考に株式会社kibiを立ち上げました。

当時、どういうわけか私の周りに人が集まってきて、
そして社交辞令ではなく
「榎本さんって面白いですね。一緒にやりましょう」
と声をかけてくれるようになったんです。
まさに「4つの成長ステージ」にあるExformation、
自分の世界を外に広げていくイメージですね。
自分の内外のリソースを活かして、
統治していくような感覚です。

それから、プレゼン講座を受講したことがきっかけで
はずみで申し込んだ
非営利活動法人KNOWS教育研究会の全国大会で、
実践発表をすることに。
KNOWSには全国のあらゆる教育者の方々が集まります。
ここでも、予備校講師としての経験が活きました。

(4) 第四のステージ
【帰路】「売り」が明確になり、
リーディング・ファシリテーターになった2016年

たまたまデザインの仕事をすることになり
画材屋でいろいろ物色していたときに、
とあるプロジェクトチームを知り興味を持ちました。
それで彼らのSNSなどチェックしていたところ、
ガレッジセールの告知があったんです。

行ってみたものの何も話さずに帰ってしまったのですが、
その後「マネジメントできる人を探している」
と求人募集をしていて。
早速メールして、彼らとアメリカの世界的企業や
国内大手企業の広告制作をすることになりました。

しかし、自分でもできるジャンルの
マネジメントではなかったので、
クリエイターたちとのコミュニケーションには苦心しました。
そこで「自分でもできることを」と始めたのが、
かつてやっていたダンスと、それから文章です。

「マジカル福島2016」というイベントに、
歌手・中西圭三さんのバックダンサーとして
参加したりもしました。
文章は、地元の図書館に入りびたり、
脚本術や話題の小説、不朽の名作を読み漁って学びました。

リーディング・ファシリテーターになったのは、
他のセミナーと比べてオリジナルにこだわれると思ったから。
自分の「売り」になるものが見えてきて、
オリジナルのノウハウやコンテンツも提供できるかな、
と思えたんです。

刑事やその他の経験から、
交渉能力・コミュニケーション能力についての
読書会ができそうだな、
というのがようやく見えてきた。
しかも、かつてと比べて認定講座の受講料が
とてもお得になっているので(笑)受講しました。

前年に会社を立ち上げたので
「活動を通して自分のプロフィールの露出が増えるいい機会にもなるかな」
とも思いましたし、
立川でおこなっていたコミュニティデザインの経験を活かして
「まちぐるみ読書会(通称『まちヨミ』)」
をやりたいという思いをずっと持ってもいました。

2016年のステージ、テーマを
「シャドウの統合」としました。
書籍によればシャドウとは「見たくない自分の一面」
という意味なんですけど、
リードフォーアクションの読書会に出会ったばかりのころは
自分のことを「日陰者」だと思っていた時期だったので、
講師の方々の存在がとにかくまぶしく思えて、
そのせいか精神的に彼らと
距離を置くようになってしまったんです。

でも、ここでようやくリーディング・ファシリテーターになれた。
また彼らとのつながりが復活した気もします。


改めてこの「4つの成長ステージ」を振り返ってみると、
なると思っていなかった講師や、
リーディング・ファシリテーターになれたのは
自分でもびっくりです。

でも、個々の出来事がそれぞれ密接に関わり合い、
今の自分がある、という気がしています。
これからのことを考えるとするなら……。
『英雄の旅』に書かれていることを参考にすると、
次のステージは「賢者」。
英知を信頼する、とあります。
メンターの方と組み、その方を信頼し、
自分が持っているスキルを活かしながらお手伝いする。
今まで自分なりに頑張ってきたので、
今後はそんな肩の力を抜いた取り組みもやってみたいですね。

それと、最近知り合った人が実は別の知人とも面識がある、
という偶然が重なり始めたことで
「人とのつながり」を考えるようにもなって。
そうした人と人とのつながりを活かした活動も、
これからしていきたいです。

* * * * *
いかがでしたか?
ご自身で「どん底だった」と振り返る2013年に
リードフォーアクションの読書会に出会い、
2016年にファシリテーターの認定を受けられるまでの
ドラマティックなお話を、たっぷりうかがうことができました。

最後に榎本さんから
「変わりたい」
「でもどうしたらいいのかわからない……」
という人に向けてメッセージをいただきました!

「もしあなたが読書会に来たら、あなたは『お客さん』を越えて、
もう私たちの『仲間』です。
2013年から2015年までの私のように
『サナギのままで、一体いつまで待てば良いの?』
と言うあなたは、ぜひリードフォーアクションの
『ファシリテーション』に触れてみてください!」

(2017年1月取材 下良果林)