インターネットインフラが整い、誰もがスマートフォンやPCなどのデバイスを持ち歩くのが普通となったいま「Webで集客したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
ただ、ひとことでWebで集客すると言ってもその種類や手法はさまざまで、何をどのように始めたら良いのかわからないという方も多いはず。
そこで今回は、一般的に活用されることの多いWeb集客の種類と方法を紹介し、Web集客特有のメリットやデメリット、Web集客のポイントなどを徹底解説します。
これからWeb集客を始める方はもちろん、集客方法の改善をお考えの方も、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
Web集客（Webマーケティング）とは？
Web集客（Webマーケティング）とは、インターネットを活用し、Web上のさまざまなサービスを通じてリードの獲得や自社製品の購入、申し込みなどを獲得する手法です。
これまでのアナログ的な集客方法では、テレビやラジオ、紙媒体の折り込みチラシや新聞・雑誌へのけいさいといった「マス広告」が一般的で、その後に顧客を店舗へ集客して購入を促すため非常に大きな経費がかかるのがネックでした。
しかしWeb集客では、検索エンジンやWeb広告、SNSなどを使用することで、これまでの集客方法と比較すると大幅な経費の削減が可能となります。
またWeb上で集客を行う際には、その特性上「ターゲットが世界中に広がる」「顧客をターゲティングできる」「広告効果を検証できる」といったさまざまなメリットがあります。
企業にとって、今ではWeb集客が欠かせない販促ツールとなっています。もしこれから取り組む場合には、ぜひ貴社の商品やサービス、営業形態に合わせた最適な手法を選択して実施しましょう。
Web集客でおすすめの6つの方法
それではここで、Web集客でおすすめの6つの方法を解説します。Web集客を始める際は、次のうちのどれか、または複数を、自社の商品やサービスの特徴に合わせて始めると良いでしょう。
おすすめのWeb集客の方法は、次の6種類です。
- ブログの発信
- SNSへの投稿
- SNSへの広告
- リスティング広告（検索連動型広告）
- リターゲティング広告とリマーケティング広告
- プレスリリースの配信
それぞれ解説します。
1.ブログの発信
ブログ配信から集客する方法は『コンテンツマーケティング』の代表的な手法の1つで、顧客となるターゲットが検索しそうなキーワードを基に「お役立ち情報」を作成し、無料で配信しながらリード獲得するのが一般的です。
まとまった人数を集客するまでにある程度の時間が必要となりますが、制作したコンテンツは、公開したWebサイトを閉鎖するまで資産となって残ります。また、質の良い記事をどんどん公開することで検索上位に表示されやすくなるのもポイントです。
常に上位表示を狙うためには、SEOを意識しながら、ユーザーのベネフィットを考えた記事構成で書くことが重要です。
ブログ配信では、自社のWebサイトに記事を掲載する方法や、外部のブログサイトを活用する方法があります。ただ、コンテンツマーケティングは継続することが大切であるため、自社サイトへ誘導しやすい自社サイトの活用をおすすめします。
ブログ配信では、記事の制作費用以外にほとんど経費がかからないのもメリットと言えるでしょう。
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コンテンツマーケティングを詳しく知りたい方は『コンテンツマーケティングとは？成功事例をBtoBとBtoC別に解説』の記事を、ぜひご参照ください。
2.SNSへの投稿
SNSの投稿を活用したWeb集客では、TwitterやFacebookなどのSNSの中から自社のターゲット層が最も多く使っていそうなSNSに自社アカウントを開設し、自社商品やサービスの情報を発信する方法です。
ただSNSでは、投稿できる文字数や情報量に限りがあるため、自社のウェブサイトやLP（ランディングページ）、ブログ記事などのURLを添付して誘導するのが効果的です。
特にビジュアルの良い商品の紹介などでは、SNSが大きな効果を発揮しています。
3.SNSへの広告
SNS広告は、SNSのタイムラインに広告を出稿して集客する方法です。SNS広告は、ユーザー個人の検索結果や属性を特定し、個々のユーザーに合わせた広告を配信できるため、成約率がマス広告よりも高いのが特徴です。
そこで、まずは自社のターゲットとなる顧客が最も多く利用しているSNSを特定し、そのSNSの特徴を把握することが重要となります。
4.リスティング広告（検索連動型広告）
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索サイトのページに有料広告を出稿する方法です。
一見するとマス広告と同じように感じますが、Web広告では「広告エリア」や「顧客属性」「広告出稿の時間」などを非常に細かく設定できるのが特徴です。
また広告費用の入札制度をとっていることが多く、広告内容や出稿のタイミングによっては費用を抑えられる可能性もあります。
そこで、まずは広告予算をしっかりと設定し、その予算の範囲内でどの程度の効果が出るかを測定するところから始めると良いでしょう。
費用がかかるものの、上記のコンテンツマーケティングよりも即効性の高い広告を打てるのが特徴です。
5.リターゲティング広告（リマーケティング広告）
リターゲティング広告（リマーケティング広告）とは、自社のサイトを訪問したことのあるユーザーに対し、閲覧した商品や関連商品の広告を配信する手法です。
すでに自社の商品やサービスに対する認知があるリードへの広告配信であるため、成約率が比較的高いのが特徴です。ただし、すでに購入済みである場合や競合サイトとの比較で検索されるケースも多いため、必ずしも購入に至るとは限りません。
6.プレスリリースの配信
プレリリースとは、大手のWebニュースサイトをはじめ、専門誌や新聞などのアナログ媒体を含めたメディアに、自社や自社製品に関する記事を掲載する手法です。
一般的なコンテンツマーケティングと比較して、より多くの人々に閲覧される可能性が高く、大きな効果を期待できます。
プレリリースは無料で掲載できるケースも稀にありますが、一般的には有料であるため、記事制作や掲載は、戦略的に取り組む必要があります。
Web集客のメリット
以下では、Web集客のメリットについて解説します。
Web集客のメリットは、主に次の5つです。
- 広告費を削減できる
- 専門的な知識を提供することで信頼される
- 顧客ロイヤルティを高められる
- 自社の情報を自然に拡散できる
- ビジネスエリアを拡大できる
それぞれ解説します。
1.広告費を削減できる
コンテンツマーケティングでは、一度発信したコンテンツの情報価値が失われないかぎりWEB上に残ります。そして、コ ンテンツを増やすほど顧客と接する確率が高くなり、費用対効果が向上します。
コンテンツを発信してから成果が出るまでの期間やコストは、各企業や業種によって異なります。しかし適切な運用ができれば、時間を重ねるごとに効果が上がり、コストが下がるのは大きなメリットです。
2.専門的な知識を提供することで信頼される
Web集客では、ユーザーに価値のある専門的なコンテンツを作成して配信します。そのためユーザーからは、特定分野の「専門家」として認識され、信頼される可能性があります。
この効果を利用することで、認知度の低い企業のブランディングに役立てたり、企業間もないベンチャー企業でも比較的短期間で信頼を得られるのもメリットです。
3.顧客のロイヤルティを高められる
顧客ロイヤルティとは、顧客の忠誠心や愛着を意味する言葉です。有益なコンテンツを配信することで、この顧客ロイヤルティを高め、LTV（顧客生涯価値）を高めることができます。
顧客にとって役に立つ情報を無料で提供し続けることで「この会社は良い会社」というイメージが定着し、リピート顧客が増え、価格競争に巻き込まれにくくなるのもメリットです。
4.自社の情報を自然に拡散できる
Web集客では、自社の情報が自然拡散される可能性があります。
SEO対策した質の良いコンテンツを提供することで、検索エンジンやソーシャルメディアを通じて、コンテンツを探しているユーザーに自社の情報が届きます。
そしてコンテンツの内容が良ければ、メールやSNSなどを通じて、さらに知人や友人に拡散される可能性が高まるでしょう。
5.ビジネスエリアを拡大できる
Web集客ではインターネットを利用するため、基本的にエリアを問いません。日本国内にいながら、国内はもちろん、国外へも情報を提供できるメリットがあります。
地方の企業が東京や大阪などの大都市圏の企業と取引できるようになった事例だけでなく、山奥の温泉地が海外向けにコンテンツを配信し、多くの観光客を獲得した例もあります。
Web集客のデメリット
次にWeb集客のデメリットを解説します。
Web集客のデメリットは、おもに以下の3つです。
- 効果を出すのに知識やノウハウが必要
- 検索アルゴリズムの変更に左右されやすい
- コンテンツマーケティングでは時間がかかる
それぞれ解説します。
1.効果を出すのに知識やノウハウが必要
コンテンツマーケティングを活用したWeb集客では、コンテンツ制作に専門的な知識やノウハウが必要となります。
ただ、特別な資格や経験が必要というわけではなく、コピーライティングを独学で学ぶことで十分な知識やスキルを習得可能です。
コンテンツ制作のスキルを習得したい方は『コピーライティングのコツ｜効果があがる説得力のある文章を書く方法』の記事をぜひご参照ください。
2.検索アルゴリズムの変更に左右されやすい
こちらもコンテンツマーケティングに適用されるデメリットですが、コンテンツの検索結果に関しては、Googleの検索アルゴリズムが更新されるたびに影響が出る可能性があるという点です。
ただ、質の良い記事がいきなり大幅なランクダウンすることは考えにくいため、まずは良質なコンテンツを量産すれば問題ないでしょう。
コンテンツマーケティングでは時間がかかる
Web集客の中でも、コンテンツマーケティングは効果が出るまでに比較的時間がかかるのがデメリットです。
そのため、短時間で結果を出したいときは、リスティング広告やリターゲティング（リマーケティング広告）を使うか、併用すると良いでしょう。
ただし、コンテンツマーケティングは時間とともに大きな利益をもたらす可能性があるため、ぜひじっくりと取り組んでいただきたいマーケティング手法です。
Web集客を成功させるポイント
ここでは、コンテンツマーケティングで成功している企業に共通する成功のコツを以下の5つで紹介します。
- Web集客の目的を決める
- ペルソナを明確にする
- どの方法でコンテンツを配信するかを決める
- 中長期的な視点で取り組む
- コンテンツ作成のコツを理解する
それぞれ解説します。
1.Web集客の目的を決める
Web集客を行う際は、明確な「目的」を持つことが大切です。
集客に関する施策においては、顧客の課題を解決するための根拠が必要です。そのために、顧客の課題を解決するために効果のある施策を提供できなければ意味がありません。
Web集客の活動にはさまざまな手法があるため、コンテンツマーケティングを含めた複数の施策の中から選択しましょう。
2.ペルソナを明確にする
ペルソナとは、対象となる顧客を仮想して、より具体的なマーケティング施策へ落とし込むことです。Web集客に関するコンテンツを制作する前の段階で、しっかりとペルソナを設定しておきましょう。
3.どの方法でコンテンツを配信するかを決める
Web集客では、どのような方法でコンテンツを配信するかが非常に重要となります。
コンテンツマーケティングでは、SEO対策をして検索エンジンで検索してもらう方法やSNSの活用、ブログなど、さまざまな方法があります。
4.中長期的な視点で取り組む
Web集客でコンテンツマーケティングを活用する場合には、マス広告やWeb広告のように短期的な成果を望むことはできません。
コンテンツマーケティングの成功には、中長期的な視点で取り組むことが大切です。最初のコンバージョン（CV）が出るまでに半年以上かかることも珍しくありませんが、続けることで成果が出るため、忍耐強く続けましょう。
長期的な施策では、少人数で取り組むとコンテンツの質が偏るケースも多いため、できるだけ複数のチーム単位で取り組むのがおすすめです。
5.コンテンツ作成のコツを理解する
コンテンツマーケティングに欠かすことのできない「コンテンツ作成」ですが、社内リソースが足りず、手が回らないといった企業も多くあります。
そのような企業では、コンテンツを外注したり、自社のマーケティングチームと社外のチームで共同制作することも可能です。コンテンツマーケティングは、長期的なマーケティング施策であるため、社内のリソースの負担を無理に増やさないように配慮することも大切です。
Web集客のまとめ
このように、Web集客は、ネットユーザーに対して効率よくアプローチできるマーケティング手法の1つです。
インターネットを使うため、言語の最適化を行うことで国内外を問わず広範囲にさまざまな情報を発信でき、思わぬところからリード（見込み顧客）や顧客の獲得ができるケースも少なくありません。
そこで、まだ市場に出回っていないレアな商品やサービスを扱うベンチャー企業などにおいては、Web広告やマス広告と併用したインサイドセールスの一環として導入するのも良い方法です。
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